■9・10月号の紹介者
グェン ティ フォンさん
ベトナム
レークイ(結婚式)は、両家で順番に行われます。まず新郎側が20人ほどで行列を作り、供え物を持って新婦を迎えに行きます。代表者とビンロウ※を持った人が最初に新婦の家に入ります。両親はビンロウを受け取り、祭壇に飾ります。新婦を外に連れ出し、長老たちにあいさつを促します。これは、正式に“出て行くことを許す”という意味があります。先祖へのあいさつを済ませると、新婦を連れて新郎の家へ行き、同じように、先祖崇拝の儀式や贈り物があります。ベトナムでは、さまざまな状況に応じて変化しつつも、現在もこのような伝統的な儀式が残っています。そしてレークイの後の披露宴では、同僚や、親戚、友人だけでなく、近所の人や、両親の友人までも参加します。私の披露宴の参加者は約600人でした。忙しい日本の生活の中で、結婚式の写真を見ては、この日のことを思い出します。
※ビンロウ…東南アジアに分布する常緑高木(ヤシ科)
問合せ:ダイバーシティセンター
【電話】735・7588
<この記事についてアンケートにご協力ください。>