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COLUMN[コラム]~手話で語ろう(8)~

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大阪府河内長野市

■ろう者の社会参加のために
坪井さん
※ろう者…聴覚に障がいのある人のうち、手話を意思疎通の手段として用いる人

私は静岡出身で、2歳のころに打った注射が原因で失聴しました。ろう学校(現聴覚支援学校)では口話(相手の話す内容を口の動きで読み取る方法)が中心で、先輩から手話を教えてもらっていました。卒業後は大阪で就職し筆談や口話、身振り手振りや指差しでコミュニケーションを取っていました。職場の理解もあり、60歳まで勤めることができましたが、今でもまだまだろう者の働く環境が整っていないと感じています。
また、地域で孤立しているろう者がいることを知ったことや、私のような地方出身者が地域による手話の違いで困惑した経験などから、ろう団体(河内長野市身体障害者福祉会聴言部会)を立ち上げました。そこでは、ろう者同士の親睦を深めたり、積極的に社会参加できるよう、手話サークルと一緒にイベントを開催し、聞こえる人と交流して手話を広める活動などもしています。
先日も大きな地震がありましたが、災害時や緊急時には耳から情報が入ってこないため、避難などが遅れてしまいます。そのため、職場や色々な活動で仲間をつくることが大切だと感じ、常日頃から仲間と情報を取りあったり、ご近所に顔を知っていてもらえるようにお付き合いも大事にしています。しかし、実際に災害が起こったらどちらに逃げるのか分かりにくく、避難所でも、注意事項やお知らせなどは声で伝えられることが多いため困惑すると、ろう者の仲間から聞きました。目で見て分かるように身振り手振りで伝える、紙やボードに文字を書いて提示するなどの配慮や、できれば手話通訳を入れてもらえると大変うれしいです。
ろう者が社会参加しやすいよう、ろう者のできないことや、コミュニケーションの取りやすい方法などを知ってくれる人が増えてくれることを願っています。

■覚えておきたい簡単な手話
「仲間」
両手をつなぐようににぎり、胸の前で水平に回す
(※詳細は本紙またはPDF版をご覧ください。)

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