■万博とは何か
2025年日本国際博覧会協会の西本敬一と申します。いよいよ来年4月に大阪・関西万博が開幕します。その魅力をより多くの方々に感じていただくべく、今月から連載をさせていただきます。第1回は「万博とは何か」です。
万博を巡っては、報道なども含めて様々な疑問が挙げられます。テーマパークや見本市と何が違うのか、インターネットや海外旅行の時代に必要なのかなどの疑問です。そこで第1回は、そもそも「万博とは何か」について3点紹介します。
○公衆の教育
1点目は「公衆の教育」です。国際博覧会条約第1条には、万博の定義として「公衆の教育を主たる目的とする催し」と書かれています。やや堅苦しい表現ですが、世界と未来を「学ぶ」人類最大のイベントと言い換えても良いでしょう。主体性や対話を重視するアクティブラーニングにも通じることから、教育関係者のみなさんにも万博を活用いただけるとありがたいところです。
○時代を映す鏡
2点目は「時代を映す鏡」です。170年の歴史を誇る万博は、常にその時代時代を反映してきたイベントです。万博は未来のイベントと思われがちですが、実は「世界の今を知り、未来を考え想像する場」が万博です。SF的未来ではなく、想像可能な近未来がポイントです。大阪・関西万博にはすでに161の国・地域が参加を表明済で、70年大阪万博の2倍を超えています。これほどの規模で世界の今をリアルに知る場は、万博以外には存在しません。
○世界の人々が一堂に会する場
3点目は「世界の人々が一堂に会する場」です。共通のテーマのもと、半年間もの長きにわたり、世界の人々が同じ場所にリアルに集う比類なきイベントです。海外各国のパビリオンのみならず、日替わりで各国のイベントや記念式典が楽しめるナショナルデーなど、世界中のあらゆる人々の息づかいをリアルに感じ、深く対話し交流できる一生に一度の機会といっても良いでしょう。2005年の愛・地球博では、多くのリピーターの方々が世界の人々とのリアルな対話と交流を楽しみました。
万博とは何かについて、公衆の教育、時代を映す鏡、世界の人々が一堂に会する場の3点を紹介しました。次回以降、このような万博が持つ魅力をお伝えすることで、多くの方々にとって、来るべき大阪・関西万博が一生に一度の機会となるようお手伝いさせていただきます。
問合せ:日本国際博覧会協会 総合コンタクトセンター
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