7月7日の市長選挙で初当選を果たした西野修平市長(51歳)が8月5日、初登庁しました。
午前9時前に市役所に到着した西野市長は、正面玄関に集まった市民、市議会議員や市職員に大きな拍手で迎えられ、職員から花束を受け取った後、「変化し、動き出していることを実感できるよう、着実にまちづくりを進めたい」と、市長としての第一声をあげました。
その後、市長は職員に対して「前例や慣例にとらわれず、常にチャレンジ精神を持ち、業務に取り組んで欲しい」と新しい市政に取り組む決意を述べました。
■西野修平市長就任のあいさつ
わが国の人口は、2008年をピークに減り続けており、25年後の2050年には、1億人を割ると推計されています。社会の変化とともに、自治体のあるべき姿にも変革が求められています。25年先を見据えて、本市の新たな一歩を踏み出す4年間にしてまいります。
一般的に役所組織は縦割りと揶揄(やゆ)されがちですが、その弊害を取り除くため、来年度からは「局制」を導入し、最大限、横断的に風通しがよい環境を創り出し、職員の意思疎通が図れる組織体制に改めます。
今、本市が抱えている最大の課題は消滅可能性自治体(2050年までに20〜30代の女性が半減するまちと定義)からの脱却です。そのため、各局に「ミッション(存在意義)」、「ビジョン(組織の将来像)」、「バリュー(具体的な行動指針や行動基準)」を設定し、職員一人ひとりが、それらを意識しながら職務に当たってまいります。
市は人口減少が続いているものの、転出超過の縮小や、15歳未満の転入が転出を7年連続で上回るなど、明るい兆しもあります。このタイミングを捉えて、子育て世代から選ばれるためにマーケティングによってまちの強みや弱みを検証し、ブランディングにより、まちを「商品化」します。そして都市間競争も意識しながら、まちの魅力をプロモーションし、子育て世代の定住化を促進します。
さらに、本市には多くの地域資源があります。それらを「ここにしかない価値」と捉えて、そのポテンシャルを最大限引き出し、「ここにしかない資源」として再価値化を図ります。地域資源でもある「ヒト・モノ・カネ」の相互作用により、市の発展と再生につなげます。「ヒト」は市民のみなさんだけでなく、職員も含まれます。職員と一緒に「チーム河内長野」で一丸となって、課題を解決してまいります。
また、局の一つに成長戦略局を創設し、明確な成長戦略を立て、戦略的なマーケティングを行うとともに、役割区分を整理し、市全体の成長につなげます。同時に、役所組織に加えなければいけない力があります。それが「稼ぐ力」「稼ぐ概念」です。そこで、成長戦略局内に営業部を設置し、経営感覚に優れた外部人材を登用します。そして、まちを「商品」に見立て、「価値を売り込む力」と「稼ぐ力」を付けます。
職員には、これまでの前例や慣例にとらわれず、「当たり前のことを疑う」ことを意識してもらい、常にチャレンジする組織に変えます。ただ、チャレンジするには、その土台が必要です。役所組織はコツコツと着実に地道に進める仕事も多いので、そうした仕事の積み重ねの上にチャレンジできることを共有します。
今、民間企業ではCSR(企業の社会的責任)活動が活発化しており、事業を通じて社会課題を解決するCSV活動も広がっています。今後、これまで以上に民間との連携を重視し、公と民が相乗効果を生み出すことで、まちの活力を取り戻します。
市民のみなさんが未来に期待と希望を抱き、日々まちの変化を実感される、そんな状況が常態化した時、私たち「チーム河内長野」の底力が発揮されているのだと思います。
このたび、私は河内長野市役所という大きな船に乗り込みました。職員と共に一生懸命オールを漕ぎ続けます。これから4年間よろしくお願いします。
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