■内国勧業博覧会と泉大津(4)
1903(明治36)年、天王寺(大阪市)で第5回内国勧業博覧会が開催されました。農業、林業、水産、工業、機械、教育、美術、通運、動物、水族の10館のほか、外国の展示をおこなう参考館が設置され、イギリス、ドイツ、アメリカなど18か国が参加しました。またカナダ政府は、別途「カナダ館」を建設しました。これが、日本で開催された初めての万国博覧会と言われています。
日本全国から27万点の品物が出品されました。泉大津地域からは、毛織肩掛と棕櫚竹(しゅろちく)で各1人が三等を受賞、さらに毛織肩掛で4人、真田織で1人が褒章を受賞しました。一般向けの娯楽施設も設けられ、ウォーターシュート、パノラマ世界一周館、不思議館、大曲馬(だいきょくば)(サーカス)、夜間にはライトアップが人気を博すなど、大変な盛りあがりをみせ、約530万人もの入場者がありました。この後、戦争などの影響により、勧業博覧会が開催されることはありませんでした。次に日本で本格的な万国博覧会が開催されるのは1970年の大阪万博となります。
問合せ:生涯学習課
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