南出市長は、令和6年第1回市議会定例会で、市政運営にかかる施政方針を述べました。全文は、市ホームページに掲載しています。
■「いつの時代も変わることがない願いを実現するための施策を」
泉大津市長 南出賢一
◇持続可能なまちづくりと市民の食と健康を守る取組
私が市長に就任してから7年が経過し、2期目の任期も残すところ1年をきりました。
これまでの間、「子どもから高齢者まで、何歳であっても、何歳になっても、元気に楽しく暮らしたい」「子どもたちの能力を伸ばし、可能性を開花させる教育を受けさせたい」「安心・安全で便利なまちで暮らしたい」「自然とふれあい、感じながら暮らしたい」いつの時代も変わることがない願いを実現するため、「官民連携」「市民共創」の理念のもと、日本全国に共通する社会課題の解決の先導的なモデルづくりや、持続可能なまちづくりを前進させるべく、さまざまな施策を展開するとともに厳しい財政状況を好転させるべく行財政改革を進めてまいりました。
市長に就任した平成28年度から令和4年度の間に、市税収入やふるさと納税額を増加させ、財政の健全化を示す指標も改善しました。さらに長年の課題であった病院改革を実行するなど、持続可能な経営のための道筋をつけましたが、今後、少子高齢化・人口減少社会という未曽有の局面で一挙に押し寄せてくる公共施設の更新やインフラの維持管理など行財政改革は道半ばです。
このような状況の中、本市では令和5年度も社会課題の解決につながる取組を推進しました。
農地面積が極めて少ない本市で、市民の食と健康を守るため「安全・安心な食糧の安定的確保に関する構想」を策定しました。米の生産地である6つの自治体と連携協定を締結し、現地の生産者と顔の見える関係を構築したうえで、本市のために栽培いただいた安全で安心なお米を、栄養素を多く含んだ金芽米に加工し、就学前から小中学校の給食で提供するとともに「子育て応援米支給事業」を通じ、市民の皆様にお配りする取組を実施しました。
この取組は、生産地と消費地をつなぎ、消費地が安定的な出口になることで、農業従事者の生産と所得が安定し、共存共生の関係性を構築する次世代型持続可能なサプライチェーン(※1)モデルとして農林水産省からも注目されています。
また、市民のヘルスリテラシー(※2)を高めるとともに、市全体で健康づくりを推進していく気運を醸成するため「泉大津市健康づくり推進条例」を施行し、「未病予防対策先進都市」に向けた環境整備に努めてまいりました。
今後も、この条例に基づく取組の充実を図り、「大阪・関西万博」を契機に本市の取組を全国・世界に発信してまいります。
さらに、昨年6月にオープンしたシーパスパークでは、市や各種団体によるイベントが開催され、新たなにぎわいの創出と市の魅力向上に大きく寄与しています。今夏には、全国的に人気の高いレストランがオープン予定で、新たな人の流れや市民の交流が生まれ、市のさらなる発展・価値向上に寄与するものと考えています。
◇よりよい未来社会を実現する先導的モデルづくりをめざして
これら数多くの取組を展開してきた結果、「市が良くなってきている」「市が動いているのを実感している」「泉大津市の取組に共感して引越ししてきた」という声をお聞きすることが多くなり、まちの変化を肌で感じるとともに、あらためて職員一丸となって、市民福祉向上のために取組を推進していかなければならないと決意を新たにしたところです。
一方、本年1月1日に発生した能登半島地震をはじめとする自然災害への対応、さらには食料やエネルギー価格をはじめとする物価高騰、金融問題や世界情勢の大転換といった市民生活を脅かす不安要因が存在するなど、我が国を取り巻く環境は大変厳しい状況となっています。
市では、引き続き「官民連携」「市民共創」で社会課題の本質にアプローチする取組を推進するとともに市内外に積極的に発信し、シビックプライド(※3)の醸成や市の認知度向上を図り、持続可能な行政運営の実現と日本全国に共通する社会課題の解決、よりよい未来社会を実現する先導的モデルづくりをめざします。
引き続き、社会が激動変化する中においても、市民の皆様の暮らしに安心感が生まれるよう努力するとともに、個々の尊厳を大切にした多様な選択肢を提案するなど、暮らしの中に1つでも多くの笑顔が生まれるよう全身全霊で取り組んでまいります。
※1 調達から生産・物流、販売、消費までを含めた一連の流れ
※2 健康情報の活用力のこと
※3 地域への誇りと愛着
※次ページでは、令和6年度の主要事業を紹介します。
・施政方針全文はこちら(二次元コードは本紙をご覧ください)
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