人間が人間らしく生きるために、すべての人が等しく持っている権利、「人権」について考えるコラムです。
■誰もが利用しやすく誰もが集える公共施設を目指して
日本では、昭和の高度成長期に整備された公共施設などの老朽化対策が大きな課題になっており、本市も例外ではありません。加えて、少子高齢化による人口減少などにより、公共施設などへの市民ニーズが今後変化することも予想されることから、変化する市民ニーズに対応し、質の高い公共サービスを効率よく提供することが求められています。
平成18年に施行された「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律(バリアフリー法)」に基づき、障がい者や高齢者なども利用しやすいよう、段差の解消や出入り口の幅の拡張など、全国的にバリアフリー化が進められてきましたが、今日においては、誰もが利用しやすい施設を目指すために、ユニバーサルデザインの考え方も取り入れられています。
ユニバーサルデザインとは、年齢、性別、障がいの有無などにかかわらず、多様な人々が利用しやすいように、建物、空間、環境などをデザインする考え方です。また、情報、サービス、コミュニケーションなどを含む「すべての人が生活しやすい社会のデザイン」という考え方としても使われており、身近な例として、自動ドアや点字ブロック、多機能トイレなどが挙げられます。
誰もが利用しやすく誰もが集える公共施設のあるまちを目指すためには、バリアフリーとユニバーサルデザインの考え方を効果的に公共施設に取り入れ、「危険」「使い方がわからない」「使いにくい」という困りごとを解消し、すべての人にとって安全・安心で快適に利用できる環境を提供することが必要です。
本市の公共施設は「泉大津市公共施設適正配置基本方針」において、基本理念(めざす姿)として「誰もが利用しやすく誰もが集える公共施設」を示しており、その基本理念に基づき、引き続き公共施設の適正配置を進めていきます。
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