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自治体の皆さまへ

《特集》いま、備えよ

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大阪府熊取町

いま、全国各地で頻発している線状降水帯による集中豪雨、いつ起こるか分からない地震。
今回は、これらの災害に備えるため、大阪市や熊取町で約40年消防士として勤め上げ、今もなお熊取町災害協力隊隊長を務める傍ら、被災地でのボランティア活動を続けている防災士の粟飯原和宣さんにお話を伺いました。

■粟飯原和宣さん
元日本防災士会大阪府支部長
熊取町災害協力隊隊長

▽きっかけは阪神・淡路大震災
応援部隊として平成7年の阪神・淡路大震災を経験し、『少しでも人の助けになれるのであれば頑張りたい』と思ったことが今の活動を始めたきっかけです。
私は、これまで多くの被災地で活動してきました。熊取町でも猛烈な風で大きな被害が発生し、災害の怖さを痛感した平成30年の台風第21号では、倉庫の解体などのボランティア活動に従事しました。
これまでの消防士としての経験や、長年のボランティア活動から学んだ中で、私が大事にしていることに自分を守るための「3J」があります。
災害に備えるために、ぜひ皆さんに覚えて欲しいと思います。

▽自分を守る3J
1.「自分」のJ
自分が元気でないと周りの人、地域の人を助けられません。
まずは自分が大事。

2.「事前」「準備」のJ
非常用の水や食料など、「事前」に「準備」することが大事です。
あと非常用持出袋はいざという時のものなので玄関に置いてください。
ちなみに消火器も玄関に置いてくださいね。

3.「事実」「情報」のJ
災害に関して、今どこで何が起きているかという「事実」を、予報も含めて信頼できる情報源から受け取ることが大事です。
今はSNSなどで、真偽不明な情報があふれている時代です。
平時から信頼できる情報源を確保してください。

災害発生直後は、あくまでも自助・共助・協働で地域で助け合うことが大切だと考えています。
行政の方には申し訳ないですが、公助は当てにできません。
行政機関の人員、機材は限られており、全員に行き渡るほどの対応は期待できませんので、自分たちで何とか助け合いたいものです。
私も地域の防災リーダー、防災士として、地域のお役に立てるよう、まだまだ頑張っていきたいと思っています。
皆さんも災害に備えて今できることをやりましょう。

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9月3日(日曜日)の『くまとり防災を家族で考える日』を前に、荒川さん親子の防災会議にお邪魔しました。
熊取町総合防災マップを活用して、家の中の安全や備蓄品について確認しています。
皆さんもぜひ、参考にしてください。

■荒川さん家族紹介
山口県出身の保さん、大阪府出身の友美さん、小学校6年生の誉くんの3人家族。
古民家をリノベーションして2011年から本町在住。
友美さんは取材当日、お仕事のため不在。

1.まずは防災用品・非常持出品のチェック
・防災用品・非常用持出品・備蓄食料などを机の上に並べてみました
熊取町に住み始めた2011年以来、一度も入れ替えていないことが判明。
全ての水、食糧の消費期限が過ぎていました。
今後はローリングストック法(本紙4ページ参照)で備えていこう。

2.家の周りの安全をチェック
・総合防災マップの洪水・土砂災害、ため池ハザードマップで確認
荒川家はいずれの災害も想定されていないことがわかりました。
家の近くを流れる水路は、大雨の時に溢れそうになったことがあるので要注意。

3.避難場所や避難経路をチェック
・避難所までの避難経路を実際に歩いて、危険箇所がないか確認
地震で電柱が倒れて道がふさがっている場合は、遠回りの別ルートで避難所まで向かうことも確認。

▽防災会議をしてみて
保さん、一年に一回、家族で話し合い、確認することがとても大事だと思いました。
今後は、毎年備蓄品、連絡方法の確認などを行い、荒川家の恒例行事にしていきたいと思います。
誉くん、ここまで津波が来ないことは、お父さんから聞いていたけど、今回防災マップを確認して、洪水などの危険性もあまりないことがわかって安心しました。
今日のことをお母さんにも教えてあげたいと思います。

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