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自治体の皆さまへ

《特集》自分らしく過ごせる場所み~っけ!(1)

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大阪府熊取町

国の調査によると令和4年度の府内公立小中学校の不登校児童生徒数が過去最多となりました。
時代の変化とともに子どもたちを取り巻く状況も多様化かつ複雑化しており、熊取町でもさまざまな理由で学校に『行かない・行けない』子どもたちが年々増えています。
一般的には、友人関係をめぐる問題・家庭の状況・学校との関わり方の問題・生活リズムの乱れ・不安感などが原因としてあげられていますが、実際には子どもたちが学校に『行かなくなった・行けなくなった』要因は1つではありません。
子どもたちは言葉にしなくても、心の中ではたくさん悩み、苦しみ、葛藤しています。
今年5月にオープンした『熊取町教育支援センター』では、子どもたちの楽しそうな笑い声が聞こえてきます。
一体どんな場所なのか、皆さんも少しのぞいてみませんか?

■府内の不登校児童生徒数の推移
平成28年
・小学生 2,365人
・中学生 7,681人
平成29年
・小学生 2,513人
・中学生 7,691人
平成30年
・小学生 3,063人
・中学生 7,787人
令和元年
・小学生 3,410人
・中学生 8,517人
令和2年
・小学生 4,486人
・中学生 9,272人
令和3年
・小学生 6,135人
・中学生 11,277人
令和4年
・小学生 7,084人
・中学生 12,868人
出典:文部科学省『令和4年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査』より

■児童生徒自身が最初に学校へ行きづらいと感じ始めたきっかけ
・きっかけが何か自分でもわからない
・いやがらせやいじめ
・先生のこと
・身体の不調
・生活のリズムの乱れ
・友だちのこと(いじめ等を除く)
・勉強がわからない
出典:文部科学省『令和2年度不登校に関する実態調査』より

■家族へのインタビュー
『毎日でも行きたい』そう思える居場所ができました
娘が「学校に行きたくない」と言い始めたのは小学4年生の5月頃。
その時は「1日くらい、いいんじゃない?」という気持ちでした。
最初は行ったり行かなかったりという日々で、夏休みが明け、その後ほとんど学校に行かなくなった時には「さすがにヤバいな…」と思い始めました。
自分の仕事のこと、子どもが行きたくないと思った原因を親として見つけないといけないのでは?という気持ち、勉強についていけなくなることで今後本人の精神的な負担が増えてしまうのではないかという焦り、さまざまな考えが頭を巡りました。
毎日「今日は学校どうする?」と確認する時、私は本当は行ってほしくて仕方がないのですが、なるべく本人の気持ちを大事にしてあげたい気持ちもあり、その葛藤がとてもしんどかったですね。
学年が変わる頃、学校の先生から教育支援センターができることを教えてもらい、見学に行きました。何を言われても動かなかった子が、今では私が起こさなくてもちゃんと1人で起きて、お弁当の準備をして「お母さん、10時だよ!」と言ってくれるようになり、家に帰ってからも「今日は体育が楽しかった!」など話をしてくれる機会が増えました。
ここに来るようになってから本人の後ろめたさも薄れてきたようで、だんだん以前のはつらつとした自分らしさを取り戻してくれている気がします。
今でも勉強は嫌がるようですが、本人の気持ちが落ち着いて、周りとの会話で危機感をもったり何かに興味が湧いたりしたら、いつか勉強を始めるんだと思います。
それまではたくさんの人と関わることで、いろんなことをインプットしていけたらいいと見守っていられるようになりました。

■熊取町教育支援センター
教育支援センターは、今のあなたを受け入れ、1人1人の素敵なところを見つけて伸ばしていく場所
相談や入所に費用はかかりません。
開所している間は、いつ来ていつ帰ってもかまいません。
家族の付き添いもOKです。
教育支援センターは、子どもたちだけでなく、家族にとっても安心できる居場所になることを目指しています。

▽教育支援センターのコンセプト
自分を見つける自立支援
「みっけ」…きづく、きめる、かかわる
教育支援センターでの体験を通して自分の気持ちや好きなものに『気付く』、これからどうしたいか『決める』、たくさんの人と『関わる』を大切に支援していきます。

場所:五門東2丁目3番5号(教育・子どもセンター2階)
【電話】453-0601
開所日:火・木曜日 午前10時~午後3時30分

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〒107-0052 東京都港区赤坂2丁目9番11号 オリックス赤坂2丁目ビル

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