写真・文:富山 昌克
今年度はお庭の前景部分を彩る花を季節ごとに紹介します。手軽に入手できて、誰でも簡単に咲かせられる超スタンダードな園芸植物の栽培法をマスターしましょう。
【お庭づくりの極意】
冬花壇を彩るためにビオラ・パンジーのポット苗を11月上旬に植え付けましょう。チューリップ(前回9月号広報で紹介)の球根を植え込んだ上にも植え付けることができます。チューリップは上部の障害物を避けて成長するので問題なく開花してくれます。
No.4 ビオラ・パンジー
ビオラ・パンジーは秋から春まで長期間咲く品種が多く、花色も豊富で、冬のお庭に必要不可欠なアイテムです。特にビオラは1株でも大きく育っていくのでおすすめです。
10月になるとポット苗が店頭に並びますが、気温の高い時期から育てると、長く伸びすぎたり、蒸れたりするため、初心者は10月下旬から11月に購入して植え付けましょう。
開花期間:10月~5月
置き場:日当たりと風通しのよい場所
■お庭づくりのポイント
パンジーもビオラも草丈がコンパクトなので、プランターを立体的に飾ったり、ハンギングバスケットに植え付けて、目線の高さにつるすとより映えた演出ができます。
■鉢植えの手順
(1)ポットから根鉢(根と土の塊)を抜いて、根の成長度合いを確認する。根が適度に回っている場合は、ポットから抜いてそのまま植える。根が根鉢の底でとぐろを巻いたようになっている場合は、ハサミで十字に切って軽く崩してから植える。
(2)コンテナに鉢底網を敷き、底が隠れる程度に鉢底石を入れる。
(3)水やり時に用土(※)があふれないよう、水がたまる空間がとれる程度に用土を入れる。
(4)鉢底から流れるまで、たっぷり水を与える。
■栽培管理のポイント
▽水やりについて
・庭植えの場合…植え付け後にたっぷりと水を与え、その後は自然の降雨のみで水やりは必要なし!
・鉢植えの場合…表土がよく乾いたら鉢底から水が流れ出るくらいたっぷりと水やりを。過湿にならないよう注意!
▽(※)用土について
あらかじめ緩効性化成肥料を元肥として混ぜておきます。翌春に花が次々に咲いてきたら、月に1回、緩効性化成肥料を置き肥します。
▽植え付け後のポイント
秋から春までの主な作業は花がら摘みです。花茎のつけ根から切り取ります。タネが付くと養分がとられてしまうので、長期間楽しめるように、こまめに行いましょう。
■次回は令和6年1月号予定
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