文字サイズ
自治体の皆さまへ

ふじいでら歴史紀行 210

44/53

大阪府藤井寺市

【百舌鳥・古市古墳群 世界遺産登録5周年! 1 世界遺産への道】
「ばんざーい!」
「本当によかったね!」
古室山古墳の後円部墳頂に多くの人が集まり、歓喜の声を上げました。手に持った横断幕には、「祝 百舌鳥・古市古墳群世界文化遺産登録決定」と書かれています。令和元(2019)年7月6日、古市古墳群が百舌鳥古墳群とともに世界遺産になった瞬間です。
世界遺産に登録された百舌鳥・古市古墳群は、大切に保存し、より多くの人々に価値と魅力を知ってもらうことを目的に、多彩な取組みが行われてきました。
月日は流れ、今年は、世界遺産登録5周年の記念すべき年となっています。さまざまな記念イベントも予定されており、みんなで楽しんでいきたいと思っています。
今回のシリーズでは、世界遺産百舌鳥・古市古墳群誕生までの道のりを振り返り、あらためて、世界遺産としての価値と魅力を考えてみたいと思います。
藤井寺市が、大阪府・堺市・羽曳野市とともに、文化庁に「百舌鳥・古市古墳群」を世界遺産に登録したいと提案したのは、平成19(2007)年9月のことです。その後、藤井寺市にも世界遺産登録推進室が設けられ、世界遺産登録への機運は高まっていきました。
ユネスコ(国際連合教育科学文化機関)による世界遺産暫定一覧表への記載を経て、平成29(2017)年には、百舌鳥・古市古墳群を2年後の世界文化遺産候補として、日本がユネスコに推薦することが決まりました。
平成30(2018)年には、ユネスコの諮問機関であるイコモス(国際記念物遺跡会議)のメンバーによる百舌鳥・古市古墳群の現地視察がありました。9月の残暑厳しい時期でしたが、数日にわたり、文化庁の調査官をはじめ、府市の担当者が同行しました。イコモスに対して、百舌鳥・古市古墳群が世界遺産にふさわしいものであることを理解いただくため、丁寧に説明を行いながら各古墳を巡りました。
そして、令和元(2019)年、イコモスはユネスコに対して、「百舌鳥・古市古墳群」が世界遺産としてふさわしいとの勧告を行いました。これを受けて、7月6日、アゼルバイジャン共和国のバクーで開かれた、第43回ユネスコ世界遺産委員会で、「百舌鳥・古市古墳群」を世界遺産に登録することが決定されたのです。
これまで見てきたように、「百舌鳥・古市古墳群」が世界遺産になるまで、実に12年もの歳月が必要でした。この間、多くの人々が一緒になって登録への機運を推し進めてきたのです。
(文化財保護課 新開 義夫)

<この記事についてアンケートにご協力ください。>

〒107-0052 東京都港区赤坂2丁目9番11号 オリックス赤坂2丁目ビル

市区町村の広報紙をネットやスマホで マイ広報紙

MENU