日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)が今年のノーべル平和賞を受賞しました。
日本被団協は多くの被爆者証言を記録し、世論に働きかけ、さまざまな平和会議に代表団を送り続け、核兵器の廃絶を訴え続けてきました。これらの取組みがノーベル賞委員会に「核兵器のない世界を実現するための努力」と「核兵器が二度と使われてはならないことを目撃証言を通じて示してきたこと」として評価されました。
今も世界各地で紛争・戦争が発生し、住み慣れた土地を追われたり、命を落としたりする事態が起きています。「戦争」は決して他人ごとではなく、自分の問題として考えることが求められているのではないでしょうか。
市では、10月16日に広島から家族伝承者の方をお招きして「被爆体験家族伝承講話平和への思いを伝承する」をテーマにじんけんセミナーを開催しました。家族である被爆者から受け継いだ被爆体験や平和への思いを聴いて、改めて平和について考えるきっかけとなりました。
平和とは「争いがない」だけではなく、「差別をしない」「違いを認め合う」などを含めた概念です。世界がめざす「持続可能な開発目標」(SDGs)では、「平和と公正をすべての人に」と目標を掲げています。
一人ひとりが「平和」について考え、「平和」な世の中をめざして行動していくことが大切ではないでしょうか。
■ハート交流館の願い
ハート交流館(青少年人権教育交流館)では、身近なことに平和を感じていただきたいとの思いから、毎年5月に市内の全小学校に声掛けをして「子どもまつり」を開催しています。
これは「子どもたちの、子どもたちによる、子どもたちのための」祭りです。祭りの日までは、司会は誰がするのか、舞台発表で何をするか、どんな店を出すかなど、祭り全体の企画を自分たちで考え、当日は、クラスメイトをはじめ、それまでに一度も会ったことがない人と仲間になり、一緒に祭りを盛り上げます。そこでは誰も傷つけあうことなく、笑顔で楽しい一日を過ごします。
子どもまつりを通じて、みんなで協力し、絆を深めあうことが平和への第一歩であると考えています。子どもたちが、仲間の一人ひとりを認め合い、尊重することの大切さを理解し、その思いを世界全体に広めてくれることを願っています。
問合せ先:ハート交流館
【電話】072-432-5959
■フィールドワークの取組み
ひと・ふれあいセンターは、福祉の向上や人権啓発の住民交流の拠点施設として、様々な講座やイベントなどを開催しています。
人権啓発活動の一環として、中学生を対象に東地区のフィールドワークを毎年実施しています。
市内でも太平洋戦争末期の昭和20年7月10日未明、東地区を含む市内6地区がアメリカ軍焼夷弾による空襲を受け大きな被害が出ました。この空襲で市内の犠牲者は20数人にのぼり、東地区では中心部の半分が消失し、16人が犠牲になった記録が残っています。
フィールドワークでは、空襲被害を写真などで説明し、当時の悲惨さや恐ろしさを中学生に伝えています。
子どもたちが、その現実を知ることで、平和の尊さを少しでも身近に感じてもらえればと願っています
問合せ先:ひと・ふれあいセンター
【電話】072-422-7523
問合せ先:人権政策課
【電話】072-433-7160
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