市では、11月の第3日曜日を「かいづか家族の日」とし、今年は11月17日(日曜日)に作品コンクール表彰式を開催しました。
家族にまつわるエッセイ・写真・絵画作品を募集し、3部門応募総数502作品の中から合計31作品が入賞されました。
多くの方にご応募いただき、ありがとうございました。
■絵画部門最優秀賞
「妹のほくろと私のほくろ」
※詳細は広報紙2ページをご覧ください。
◯絵画講評
審査員:幾田邦華様(一般社団法人元展美術協会理事)
今年、絵画の部には、過去最高の279点の応募がありました。一点一点丁寧に見させていただいたのですが、どの作品も一生懸命描かれており、子どもたちは「家族が大好き、絵を描くのも楽しい!」という印象を受けました。
今年の作品は家族との楽しい思い出の絵はもちろんのこと、自由な発想で「家族と龍に乗って空を飛びたいな」とか、「ウミガメと一緒に泳ぎたいな」とか、想像力を発揮した作品もたくさんあり、とてもうれしく思っております。なぜなら、想像力は大切な生きる力の1つで、空想の世界を広げるだけでなく、未来の自分を考えたり友達や相手の気持ちを考えたりするために欠かせない能力の1つだからです。
最優秀賞の作品は、姉妹(きょうだい)同じところにほくろがあって、そのお姉ちゃんにだっこをしてもらい甘えてる様子が、2人の体温まで伝わってくる素晴らしい作品です。
「絵は心を映し出す鏡」という言葉があります。皆さんの家族への想いが絵に映し出されていて、温かい気持ちになりました。
貝塚市の未来ある子どもたちが、絵画を通してこれからも心豊かに育つことを願っています。
■写真部門最優秀賞
「楽しかったね」
※詳細は広報紙2ページをご覧ください。
◯写真講評
審査員:縣尚平様(写真館館主)
最優秀賞の作品は、出雲大社への観光旅行の家族写真ですが、ちょうど後方に大社が大きく映っており、観光客でにぎわう様子も良く分かります。その前で姉妹が楽しそうにポーズを取っており、大社や空との共演が非常にうまく構成されている写真だと思います。
他にも、家族のいきいきとした表情や笑顔があふれる写真、家族がもつ良い雰囲気がすごくよく出ている写真、自然とのコントラストが美しい写真も数多くありました。とてもほほえましい気持ちで拝見いたしました。
将来、ここに写っている家族が成長しても、きっと仲の良さがずっと続いていくのだろうと思わせてくれました。
■エッセイ部門最優秀賞
家族と反こう期のぼく
※詳細は広報紙2ページをご覧ください
◯エッセイ講評
審査員:吉村萬壱様(芥川賞作家)
最優秀賞の作品には、反抗期にある「自分」というものが客観的に描かれていました。私にも経験がありますが、反抗期というのは本当に腹が立つんです。何もかもに。特に一番身近な家族に腹が立つんですね。
ところが、この作品はその腹が立った反抗期の自分をなだめるために、テントの中に自ら籠り、ふわふわのちいさな人形を相手に自分と対話をする。それによって、反抗期の自分を温かく見守ってくれる家族に感謝できるようになるのです。私は、これぞ、本当の自分を回復させる手段だと思いました。
そこには反抗期を乗り越えるようとする姿勢をそっと後押しする家族の姿も描かれていて、これは最優秀賞にふさわしいと判断しました。大変見事な作品でした。
またその他に、体験に裏付けられた沢山の素晴らしい作品や、記録として貴重な証言などもありました。普段は全然そんなことを書いたり言ったりしないのに、かいづか家族の日のエッセイコンクールというものがあるから一度書いてみようか、という、そんな作品が少なくなかったことを非常にうれしく思っています。
問合せ先:社会教育課
【電話】072-433-7125
<この記事についてアンケートにご協力ください。>