■貝塚ならではの景観や文化財を皆でいかに守り生かしていくか
本市の景観や文化財は、先人によって長い年月をかけて育まれ、受け継がれてきた、かけがえのない歴史・文化の結晶です。こうした本市ならではの地域資源を保全・活用していくことは、本市への誇りや愛着を醸成するとともに、まちの風格やイメージの向上、さらには交流人口の増加やにぎわい創出につながるものと期待されます。
しかし、昨年度に実施した景観に関する市民アンケートにおいて、「次の世代に残していきたい景観」に約7割の方が水間寺周辺を選択されたのに対し、歴史的まちなみが残る寺内町周辺を選択された方は約3割にとどまりました。また、世代別では若年世代ほど景観に対する関心が低い状況でした。
また、文化財については、所有者の高齢化や後継者不足が深刻となっており、所有者の代替わりで歴史的建造物が解体されたり、美術工芸品が散逸するような事例が相次いでいます。
景観や文化財は、一度失われれば取返しがつかない貴重なものですが、その大部分は民有であり、行政だけで守ることはできません。所有者や、団体、事業者、そして幅広い世代の市民の皆様と共に取り組む必要があります。
そこで本市では、アンケート調査、ワークショップ、意見交換会などを実施し、貝塚ならではの景観資源の価値を再発見していただき、その魅力を向上させるため、大阪府策定の計画から独立し、市独自の景観計画を策定したところです。また、文化財についても、歴史遺産を未来につなぎ、豊かな心を育むため、文化財保存活用地域計画を策定し、文化庁の認定を得ました。
これらの計画の策定を契機に、本市の貴重な景観や文化財の価値を「共有」していただき、さらにそれらを今後のまちづくりにつなげることに「共感」し、共に取り組んでいただける次の世代の担い手の育成に努めてまいりますので、皆様のご理解とお力添えをお願いします。
問合せ先:
・都市計画課
【電話】072-433-7246
・文化財保存活用室
【電話】072-433-7126
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