■協力して役割分担 避難所の運営は自分たちで
各避難所では運営する組織を立ち上げ、班に分かれて役割分担を行います。
避難者は、自分の状況に応じ、できる範囲で各班に加わることが大切です。
・私が紹介します
北清水連合自治会 高橋俊之さん
◆積極的な協力が円滑な運営のカギ
避難所では、運営委員会を立ち上げ、およそ9つの班に分かれて活動します。避難者の人数や災害規模にもよりますが、一定の期間は自分たちで何とかしなければならないと覚悟して備えています。私たちは「誰一人取り残されることがないように」と意識して防災訓練をしています。皆さん一人一人が積極的に協力していただくことがスムーズな運営に欠かせません。
○総務班
避難所のレイアウトの設定や変更、市の災害対策本部との連携など、全体の調整役となります
○給水班
生活する上できれいな水が必須です。生活用水や飲料水の確保のためにタンクを設置し、給水の補助を行います
○食料・物資班
食料や物資の調達、炊き出しなどを行います。避難者が多くなるほど人手が必要になります
○情報班
避難所内外への情報伝達、避難所外の情報収集などを行います。近くの危険箇所の情報なども集約します
○施設管理班
避難所の安全確認や危険箇所への対応、初期の防火活動、防犯対策などを行います。報道機関からの取材にも対応します
○ボランティア班
救援ボランティアの要請や受け入れを行います。支援が必要な人には福祉関係者にも協力してもらいます
○被災者管理班
避難者名簿の作成や管理、安否確認など避難者の現状を把握するほか、郵便物・小包などの取り次ぎもします
○救護班
救護室の設置、疾病者の把握、要配慮者支援などが役割です。救護所になる避難所には他地域の被災者も来ます
○保健・衛生班
マンホールトイレや簡易トイレ、ごみ集積場の設置や清掃、感染症防止など、衛生環境を保つことが役割です
◆避難所QandA
Q.避難所にはどんな備蓄品があるの?
A.アルファ化米や簡易トイレ、救助資機材など。
避難所に備蓄している食料は、食物アレルギーなどに配慮した誰でも利用できる製品です。そのため、味やにおいが好みに合わない可能性があります
Q.避難所に何を持っていけばいいの?
A.持ち出し品の基本は他人に借りられないもの。
常備薬や眼鏡、コンタクトレンズなど比較的持ち運びしやすく、よく使うもので、他人から借りられないものを優先してください。食料や生活用品、現金などもあると安心です
Q.家族や家が心配。自宅に戻っていいの?
A.倒壊の恐れがある場合は危険です。
発災後、応急危険度判定士が建築物の倒壊や落下物の危険性などを3段階で判定します。赤色の「危険」のステッカーが貼られた建物は立ち入り禁止になります
Q.どのような感染症対策をしているの?
A.個人で手洗いなどを徹底。隔離が必要となる場合も。
感染症対策は基本的には避難者個人に委ねています。ただし、避難所で体調を崩す人が出た場合は、別室に移動するなど、他の避難者に感染しないようにします
Q.避難所では女性のプライバシーが心配です。
A.レイアウトなどに配慮して運営します。
単身女性の避難者同士は居住空間を近くにするなど、女性の意見も参考にします。トイレは防犯対策や明るさの確保、仮設風呂は男女で時間や曜日を指定するなど配慮します
Q.ペットは連れて行ってもいいの?
A.同行避難は可能です。ただしルール遵守です。
避難所によってペットのルールが異なる場合があります。基本的には、指定された場所につなぐか、ケージの中で飼います。屋内には入れられません
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