文字サイズ
自治体の皆さまへ

【クローズアップ1】避難所生活は助け合い(3)

8/49

大阪府高槻市

■避難所生活に備えて今、わたしたちができること
地震災害は、突然起こるもの。もしかしたら、自分自身が明日から避難所生活を余儀なくされる可能性もあります。災害が起きる前にどのような対策ができるのか、どのような心構えが必要なのか、話を聞きました。

◆地域に関わると自分の役割が見えてくる
堤・桜台地区防災会 黒岩雅美さん
○地域の避難訓練に参加して
災害が起きたときは、特に地域の住民同士の助け合いが重要になります。避難所には、お年寄りはもちろん、小さな子ども、障がいのある人、病気の人など、さまざまな人が集まります。そんなとき、少しでもその人のことを知っている人、理解している人がいると、周囲のサポートがうまくいき、助かることが多いです。そのためには、普段から地域の人、隣近所の人と顔見知りになっておくことが大切で、防災の第一歩だと思います。
そこでお勧めするのは、やっぱり地域の避難訓練に参加すること。顔見知りが増えるだけでなく、避難所の生活がどんな状況なのかイメージできますし、その中で自分がどんなことができるのか、考えるきっかけにもなります。
いつ、どんな訓練をしているのか、地元の自治会などに一度お問い合わせいただくと良いと思います。

○自分にできることを考える
防災を意識する上で大事にしたいのは、災害は他人ごとではなく、自分ごとだということ。避難所に行けば、行政が助けてくれる、自治会が支援してくれる、というように依存するのではなく、明日はわが身で、自分ごとと捉えてほしい。そのためにも、避難所で何が必要か、おにぎりを作ったり、トイレを掃除したり、自分ができることを考えてほしいです。

◆まずは自分で、自分たちで命を守る意識を持って
関西大学 社会安全学部教授 越山健治さん
○自分の状況は自分が一番理解
避難所は共同生活を送る場所で、住民自身で運営するものだと考えてください。もちろん行政のサポートもありますが、被害の大きさや避難者数によっては、十分な支援が受けられる、という意識でいると大変苦労します。
自分のことは自分でやる。それは災害時でも日常でも同じことです。自分の状況は自分が一番分かっているはずです。自分にとって何が必要になるのか、そのためにはどんな準備が必要か、日頃から考えておくことが大切です。

○被災地に行く、訓練に参加する
防災力を高めるのに、一番のお勧めは、被災地の支援に行くことです。現地を見るだけでも、イメージが現実的になり、防災意識が高まります。令和6年には能登半島地震がありました。能登の状況が今どうなっているのか、知ることも防災の一つです。
ただ全員が現地に行けるわけではありません。ぜひ定期的に災害をイメージし、避難所環境を良くするために防災訓練に参加し、知見のある人の話を聞いたり、近隣の人と災害時の行動を話したりしてください。

◆助け合い 困っている人には支援も
市危機管理監 松永正明さん
○大規模災害をシミュレーション
災害時の避難所生活が長期化することを想定し、対応体制の充実に努めていて、避難所となる小中学校にはさまざまな備蓄をしています。しかし、それは一時的に安全を確保し、最低限の生活支援を公平に行うためのもので、避難所それぞれの事情に合わないかもしれません。また、南海トラフ地震などの大規模災害の場合、被害が広範囲に及ぶため追加の支援が得られず、しばらくの間自分たちで何とかしなればなりません。
そこで大事なのは、事前に災害をシミュレーションし、自分がもし避難所生活を送ることになった場合、どのようなことに困るのか、何が必要になるのか、などを想定し備えることです。例えば、常備薬や眼鏡、モバイルバッテリー、携帯トイレなど、避難所で自分に必要になりそうなものは、常時携帯したり非常持ち出し袋に入れたりして、備えてください。
また避難所生活を送る上で、住民同士の助け合いが欠かせません。可能な範囲で、周囲の人にも気を配り、特に高齢者や障がい者、妊産婦など、周囲のサポートが必要になる人に対しては手を差し伸べていただきたいです。犠牲者を一人でも減らすため、皆さんの協力が何よりも大切です。

問合せ:危機管理室
【電話】674-7314

<この記事についてアンケートにご協力ください。>

〒107-0052 東京都港区赤坂2丁目9番11号 オリックス赤坂2丁目ビル

市区町村の広報紙をネットやスマホで マイ広報紙

MENU