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【クローズアップ2】全国学力・学習状況調査(2)

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大阪府高槻市

■課題を解決する力を育む 情報を活用する授業で
小中学校では、子どもたちが課題を解決するための力を育む授業に取り組んでいます。課題を解決するために図書資料やICT(インターネット)などで情報を集め、自分の考えをまとめる授業を研究している第六中学校の取り組みを紹介します。

・私がお答えします
第六中学校 教諭 鈴木智大さん
六中はモデル校として、さまざまな教科で学校図書やICTを使った授業に取り組んでいます。
生徒たちは、各授業の「めあて」と呼ばれる課題と向き合って調べ学習をします。信頼できる情報を見極め、活用する力を磨いています。

◆国語の授業で、歴史を調べ作者の思いを探る
例えば3年生の国語の授業では、魯迅(ろじん)の「故郷」を読み、読解だけでは見えてこない、作品に込められた作者の思いを読み取ることを課題にしました。
最初、生徒たちは、作者は「国の未来を憂いている」と考えましたが、歴史の授業も振り返って、当時の社会背景を調べてみることに。
図書資料でポイントとなる情報を集め、ICTを使って当時の出来事を深掘りしました。物語と突き合わせると、実は作者は「未来に希望を持ち、自ら行動するために作品を書いた」という真意を知ることができました。

授業のイメージ

□図書資料を使って、中国の社会・政治・思想・人々の暮らしなどの基本的な情報を収集しました。
・最初に調べるのは図書資料
図書資料は内容がまとまっていて、情報も信頼できます。授業以外でもたくさん借りるので身近な情報です。
野原唯央さん

□ICTを使って、当時の発戦争や事件の詳細な資料を読み、画像などを見て知識を増やしました。
・インターネットで理解が深まる
インターネットは、画像情報などが豊富。難しいことも、視覚情報で分かりやすく、理解が深まります。
小山快莉さん

□考えがまとまったら、端末に入力してクラスメートと共有。各自が友達の考えを参考にしました。
・友達の考えも大切な情報
端末上なら、物静かな友達の考えも知ることができます。いつでも見られて、いろんな発見があります。
末益陸哉さん

□グループに別れ、友達と意見交換。自分の考えに対して、視点の違う意見をもらいました。
・グループワークで考えが広がる
グループワークでは意見がたくさんもらえます。そこから、自分の考えを広げられるのが良いところです。
井上竜登さん

□発表は、画像やグラフなどを入れて説明。事前に集めた情報を発表資料にうまく取り入れました。
・イメージしやすい情報が大切
発表のときは、分かりやすい画像を探し、工夫します。みんなの顔を見て、理解していたらうれしいです。
長峯杷那さん

■環境整備で学習意欲up
市は子どもたちが興味を持って学習できる環境を整え、主体的で意欲的な学習活動につなげています。
○学校図書シン100万冊計画
市内には、利用可能な学校図書が100万冊あります。新たな計画では、令和8年度までに20万冊を更新。最新情報が必要な自然科学や産業分野などの図書の充実を進めています。

○GIGAスクール構想
1人1台のICT機器を整備することで、インターネットでの検索をはじめ、端末上での意見交換や課題提出などを可能にしています。

◆興味を持って学び生涯学び続ける力を
市では、子どもたちが、興味を持って学びたくなる授業や教育の環境づくりに取り組んでいます。
今回の全国学力・学習状況調査でも取り組みの成果が表れていました。本を読んだり、調べたりすることが当たり前になり、生涯にわたって学び続けられる力を育んでほしいです。
教育指導課 誠光俊明さん

問合せ:教育センター
【電話】675-0398

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