■自分が楽しいから参加したい
好田晋作さん
・あんこおやじの会 メンバー
平成14年に発足したボランティア団体「あんこおやじの会」のメンバー。職業は小学校教諭。子どもが通う幼稚園の保護者からの紹介で同会と出合う。活動には家族で参加することも。3児の父。
〔好きなこと…子どもと遊ぶ〕×〔地域活動…子ども向けイベント〕
○おやじたちの粋な活動
安岡寺小学校を拠点として、同校に通う児童の保護者たちを中心にボランティア活動を行う「あんこおやじの会」。5年前から活動している好田さんは「子どもを楽しませるイベントが多くて、子どもの喜ぶ顔を見るのが好きな私にぴったり。迷わず参加しました」と話します。
主な活動は、地域の子ども向けイベントの開催。運動会の出し物や、新1年生と保護者が学校に慣れてくれるよう焼きそばをふるまう「1年生を迎える会」など、楽しいイベントで活気あふれる地域づくりに一役買っています。
○ご近所さんとの関係深まる
地域の行事に関わるようになって、外で地域の子どもや保護者に会うと声を掛けてもらえることが増えたそうです。「地域のつながりが生まれていると実感できるのが、この活動の魅力です」と語る好田さん。「もともと高槻に縁のないところから来たので、つながりは全くなかったんです。知り合いを増やすこともボランティア活動の目的の一つ。つながりが増えて地域に愛着を持てるようになりましたし、他業種の仕事の話も聞けて楽しいです」。
○気持ちの変化 自分も楽しむ
活動を続けていると、少しずつ気持ちに変化が出てきたという好田さん。
「最初はわが子のため、地域の子どもたちのためにという思いから始めたんですが、いつの間にか『自分が楽しいから参加したい』活動になりました。子どもが小学校を卒業してもおやじは卒業しない、を目標にこれからも楽しみます」。
周りを楽しませながら、自分も楽しむのがボランティア活動。好田さんから楽しく続けるポイントを教わりました。
■ちょっとずつ関わるという選択
中野真実さん
・きたかん冬まつり 実行委員
実行委員を務めた「きたかん冬まつり」は、2回目の開催にも関わらず、400人近くが参加する人気イベント。普段は会社員として働きながら空いた時間に関わることで協力し、他にも地域の交流を深める活動を多数行う。趣味は、楽しいこと探し。
〔好きなこと…イベント企画〕×〔地域活動…地域との交流〕
○できることで緩く参加
大冠北第2コミュニティセンターで開催された「きたかん冬まつり」。地域住民の好きなことを中心に、こども商店や音楽ライブ、手作りゲームなどで大いににぎわっていました。
中野さんが実行委員になったのは「ボランティア活動をしている父からアドバイスを求められたのがきっかけ」と活動を振り返ります。パソコン作業ならできると、チラシ作成やSNSでの告知などを手伝い、「こういう作業や、企画をするのが好き。できるときにできるだけ、緩く参加しました」。
○つながりが増えていく
協力者を探す手伝いもしていた中野さん。多くの人にイベントへの参加を誘ったことをきっかけに、交流が活発になったと話します。「保護者同士で話していると、子どもが同い年だということが分かって、また小学校で会えるねとか、つながりが増えて不安が解消されることも。地域の人に子どもの顔を知ってもらっていると、例えば子どもが外でけがをしても連絡をくれるかも、と安心が増えました」。
○「やる・やらない」だけじゃない
中野さんは「周りに面白い人がたくさんいるのに、関わりがないままなのはもったいない」と言います。「やる・やらないの二択ではなくて、ちょっとずつ関わるという選択肢があって良いと思うんです。企画や準備などたくさんの人にちょっとずつ声を掛けて、みんなで楽しめばいい」。地域の人たちが楽しみながら人の輪を広げていく姿を見て、地域に貢献するって、そんなに身構えることではないと学びました。
・大学時代、茶道部だった中野さん。「和室があるからちょうどいいやんって言われてお抹茶コーナーを担当することに。準備を進めていると、近所でよくお見かけする人が実は茶道をしていたことが分かったんです」。普段できない経験を子どもたちに教えながら、地域の輪が広がります。
<この記事についてアンケートにご協力ください。>