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奈良県医師会より 虚血性腸炎(きょけつせいちょうえん)ってなに?

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奈良県 三宅町

大腸への血液の流れが一時的に悪くなり、循環障害によって起こる腸炎です。
便秘が原因となることが多く、強く気張った時や、大腸粘膜への血流が低下します。また食後の消化吸収時や精神的ストレスなどが誘因になり、高血圧・糖尿病・虚血性心疾患などの生活習慣病や動脈硬化性疾患が危険因子になるとされています。高齢者が多いですが、若年者にも起こり、性別は女性に多いです。
症状は腹痛・下痢・血便です。急に(左)下腹部痛が起こり、その後下痢をきたし、次第に便に血液が混じるようになります。大腸の中でもS状結腸から下行結腸にかけての左側大腸に多く発生します。
腸炎の重症度は一過性型・狭窄(きょうさく)型・壊疽(えそ)型に分類されます。

・一過性型
ほとんどがこのタイプです。症状は一時的であり、安静・食事制限・点滴によってほぼ完全に治ります。

・狭窄型
内科的な治療によって治りますが、腸炎による潰瘍(かいよう)ができ、この潰瘍が治る時に大腸が狭くなる場合があります。便が通らず腸閉塞(ちょうへいそく)をおこすと手術が必要になります。

・壊疽型
大腸の血流が再開しないために腸が腐(くさ)ってしまい、緊急手術をして腐った大腸を切除しないと命に関わる重症の腸炎です。

虚血性腸炎の大部分(90~95%)は内科的治療で治りますが、中には再発を繰り返す人もあります。便秘が原因の方は食習慣の見直しや適宜、緩下剤(かんげざい)などを使用する必要があり、また高血圧症・糖尿病・虚血性心疾患などの方は、治療の継続が必要です。

問合せ:奈良県医師会
【電話】0744-22-8502

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