一般質問
6月定例村議会では、2名の議員による一般質問が行われましたので、その概要についてお知らせします。
■小松議員
問:災害時における辻堂山線の迂回路について
本年の4月1日に国道169号西原地内で発生した崩土によって、24日間ほど国道が通行止めとなりました。
その後、村道二又経ヶ峯線、県道大台ヶ原公園川上線、林道辻堂山線及び県道大台河合線を利用し、迂回路として通行可能となりましたが、道も狭く、待避所も少ないために交互通行での運用となりました。
この道路を交互通行で使用したのは、今回で2回目となります。1回目は、平成19年1月30日に発生した同じく西原地内での土砂崩れの時でした。国道169号西原地内で土砂崩れが発生すれば、橿原方面に行くのは、この道路しかありません。村民の皆さんにとっては最も重要な道路といえるでしょう。
毎年、辻堂山線においては、法面工事の施工によって落石の危険性も少なくなってきたように思いますが、車を交わすための待避所の工事は長年手付かずとなっているのが現状ではないでしょうか。この問題をクリアすることが出来れば、長時間待つこともなく通行可能となることでしょう。
最近では、台風が来たわけでもないのに、頻繁に土砂崩れが発生しています。
今後も辻堂山線を迂回路として利用することがあると思われますので、早急に待避所工事を進めてはいかがでしょうか。
問:今後の進退について
本年12月には村長選挙が予定をされております。
8年間の村政の取り組みと致しましては、フォレストかみきたリニューアルオープン、また和佐又ヒュッテ建替えと本村の観光になくてはならない事業展開を積極的に進められたことは高く評価されてしかるべきだと思います。
そこで今回お聞きをしたいのは、今後の進退について、現在の心境などお聞かせいただきたいと思います。
答:村長
本年4月1日に国道169号西原地内において発生した崩土により、4月24日までの間、国道が通行止めとなり、県道大台河合線、村道二又経ヶ峯線、村道辻堂山線、県道大台ヶ原公園川上線を使用して迂回路通行が実施されました。
県道大台河合線木和田集落付近から県道大台ヶ原公園川上線辻堂分岐までの区間においては、幅員も狭く時間制限による片側通行による運用としておりました。
特にすれ違いが困難な林道辻堂山線については、昭和60年から平成9年にかけて、延長7,524m、車道幅員2mの3級林道として総工費約8億5千万円をかけ村によって開設され、林道規定で定める待避所を設置しています。
また、急峻な地形から落石等の対策として、法面保護工事等を実施しています。
待避所工事については、地形条件等により新たな待避所の設置工事は行っていないのが現状です。
通常であれば、通行量も少なく対向することも少ないと思いますが、迂回路として使用する場合は、車道幅員が2mしかなく、交通量も増え、不慣れなドライバーも多いことから、待避所を増やし対応すべきでありますが、急峻な地形の関係から対応できる箇所は限定されると考えます。
しかしながら、可能な場所があれば地権者と協議をして待避所の新設を検討することも考えなければなりません。
また、国道の迂回路として使用することから、県からの応援もいただきたく、働きかけていく必要があると考えます。
何よりも今回のような土砂崩れの起こらない強靱な国道を整備していかなければならなく、議員各位のご協力をお願いいたします。
次に今年12月に行われる村長選挙に対し、私の心境についてどのように考えているのかというご質問でありますが、この12月に行われる村長選挙に私、山室潔は3期目をかけて出馬したいと考えております。
戦に臨む言葉として、1期目は地ならしを、2期目に種を蒔き、3期目に花を咲かすというような言い回しがございます。
私の場合、2期8年遮二無二にやってきましたが、果たして地ならしができ、種が蒔けたのか、蒔いたとして果たして芽が出てきたのかと問われると、自信を持って芽が出てきたと言い切れないのも事実であり、誠に申し訳なく、忸じくじ怩たる思いを禁じえません。
現今、我が村を取り巻く状況がますます厳しくなっている現況を鑑みたときに、誠に僭越ではございますが、ここはもうひと踏ん張りして、村勢発展のために尽くさなければならないと思っております。厚かましいとは存じますが、小松議員並びに議員各位におかれましては、どうかご理解を賜り、今後ともご指導とご鞭撻を賜ればありがたく、よろしくお願い申し上げ、私の出馬表明とさせていただきます。
■福西議員
問:頻発する災害への対応強化について
「安心な時に危機を思い考えよ、考えたら備えよ、備えあれば憂いなし」昔から災害は最悪の事態を想定し最善の備えをしておけといいます。
本村が直面する自然災害のリスクを踏まえ、自治体が地域の強靱化を総合的かつ計画的に推進することが、地域住民の生命と財産を守るのみにとどまらず、経済活動を安全に営むことができ、地域の経済成長にも資する最善の備えと考えております。
そこで4点お伺い致します。
(1)頻発する災害の発生のたびに甚大な被害を受け、長時間かけて復旧を図る事後対策を理解してきました。
しかし、これからは安全で発展成長する社会を平時からつくり上げるべく、道路インフラ整備の強靱化を前のめりに進め、持続可能な上北山村を次世代へつなげるために、新しい種を蒔くときだと思います。
県、国への要望活動を精力的に実施されていることと存じますが、4月に実施したアンケート結果も踏まえ、改めてどのような視点で、どういったことに力点を置いて、本村の国土強靱化に取り組んでいこうとしているのか、再度お伺い致します。
(2)自然災害が頻発化激甚化する中、ソフト対策の充実強化は、今後ますます求められるものと考えます。
今般の道路災害により、道路寸断による孤立集落が発生した現状を鑑み、本村の地域防災計画の見直しを含め、孤立集落対策マニュアルを作成するなど、自治体の適時的確な防災対応はどうなっているのかを示していただければ、村民の方々は安心すると思いますが、ご見解をお伺い致します。
(3)大規模な自然災害の発生時には迅速な初動体制を確立し、被害情報の収集を行い、関係機関が一堂に会した対策の調整により的確な意思決定に繋がるとともに、村民へのわかりやすい丁寧な情報発信を速やかに行うなど、災害事案の明確化、見える化を図ることが重要と考えますがご見解をお伺い致します。
(4)学校における自然災害に対する備えとして、令和元年12月5日に文科省より、自然災害に対する学校防災体制の強化及び、実践的な防災教育の推進について依頼が発出されております。
その中で、(1)学校安全計画の策定・見直し、(2)実践的な防災教育の実施、(3)危機管理マニュアルの作成・見直し、(4)学校環境の安全の確保、そして(5)家庭、地域、関係機関との連携協働について要請されておりますが、やまゆり学園・保育園の運用状況並びに今後さらなる向上に対する具体策をお伺い致します。
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