9月に奈良女子大学の先生と学生さんが来村し、歴史民俗資料館所蔵の古文書を整理してくださいました。連載企画として、先生と生徒さんの寄稿文を掲載させていただきます。
■連載企画 第2回 奈良女子大学3回生 内田 小雪
はじめまして。奈良女子大学3回生の内田小雪と申します。第1回下北山村歴史民俗資料館の史料整理に参加した者です。
卒業まで2年を切り、奈良に住んでいる私にしかできない経験をして、卒業したいと思う様になりました。おそらく、県外から来た多くの学生は、奈良と言えば神社仏閣といった世間一般が思い描くイメージを抱いて、卒業するのだと思います。もちろん、奈良の神社仏閣は素晴らしいです。しかし、ふと思うことがあります。私が奈良に抱いている感情は、観光客が抱く感情と何が違うのか。奈良に住んでいる私でしか感じ得ない、血の通った物の見方はどこにあるのか。そう考えた時、私に足りないのは地域の人との関わりであり、唯一無二の土地の記憶なのだと思い至りました。そしてそんな時、下北山村での史料調査の機会をいただいたのです。学芸員の松村さんを始め、多くの方に下北山村を案内していただきました。奈良に来たからこそできた経験であり、私の中での奈良という土地を形作る上で、有意義な時間だったと思っています。
今後も、下北山村に魅了された者の一人として、この地で眠っている史料が有効活用できるよう尽力していきます。よろしくお願いします。
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