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自治体の皆さまへ

令和7年 新年のごあいさつ(1)

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奈良県十津川村

謹賀新年

■十津川村長
小山手 修造

新年あけましておめでとうございます。
村民の皆さまには、輝かしい新春をお迎えのことと心からお慶び申し上げます。
また、平素は、村政全般にわたり多大なるご支援、ご協力を賜り誠にありがとうございます。

昨年を振り返りますと、村内においては、幸いにも大きな自然災害等が発生することなく、また、長かった新型コロナウイルス感染症のまん延も収束し、以前の何気ない日常を取り戻し、こうして皆さまと共に新年を迎えられますことを、何よりも有り難く存じております。本年も引き続き安らかな日々が続きますよう、切に望んでおります。
さて、2025年の十干十二支は「乙巳(きのと・み)」です。
「乙(きのと)」は、「草木」の要素を持ち、たとえ困難があっても、紆余曲折しながら進む、しなやかに伸びる草木を表しています。「巳(み・へび)」は、神様の使いとして大切にされてきた動物で、脱皮を繰り返すことから不老不死のシンボルともされ、「再生と変化」を意味します。この2つの組み合わせである「乙巳」には、「努力を重ねながらも、物事を安定させていく」、という意味があります。つまり、2025年は、「再生や変化を繰り返しながらも、柔軟に発展していく」そんな年になるのだと存じます。

ちなみに、今年の意気込み、年頭所感を漢字一文字で表す機会があり、「勁(けい)」という漢字を挙げさせていただきました。「疾風に勁草を知る」というフレーズがあります。「疾風」は激しく吹く風、「勁草」は強い草のことで、激しい風が吹くことによって、それに負けない強く丈夫な草が見分けられることから、困難に直面した時に初めてその人間の本当の強さや価値が分かるという意味です。
今、世界が直面している状況、日本の置かれている立場に鑑みると、十津川村が今後、対峙する政治経済面での変化は、想像以上に大きく厳しいものとなることが予想されます。
世界的なインフレの中、関税引き上げなど新政権の政策が注目される米国、長引くロシアによるウクライナ侵略と欧州の停滞、さらに回復の兆しが見えない中国、物価高や賃上げという課題に向き合う日本など、世界の先行きは読みにくい状況にあります。特に、第2次トランプ政権が掲げる「米国第一」の政策は、追加関税を筆頭に貿易や金融市場を通じて各国に波及、世界経済に大きな影響を及ぼすことが予想され、また、中東情勢を中心とする地政学リスクのさらなる高まりも懸念されています。国内的には、先の衆議院選挙の結果を受け、政策運営の停滞がもたらす影響が地方財政に対しても大きな影響を与えるものと存じます。
その様な中、村政に携わるものとして、私自身が、その「疾風」に負けない「勁草」であるか否か、その真贋を試されているものと、覚悟をもって対応してまいる所存です。
村政に携わらせていただき4年となりますが、改めて初心に立ち戻り、一生懸命に最後まで真面目に取り組む、そんな意気込みを「勁」という言葉に託しております。同時に、村民の皆さまの気持ちをつなげる、心を一つにする、そんな役割を特に果たしていきたいと思います。
この数年のコロナ禍を経て、人と人とのつながりが、これほども有り難く、大切であることを痛感させる日々はかつてなかったものと存じます。人と人が集まり、もたらす賑わいは、生活に潤いをもたらし、人と人との関係をさらに深め、豊かな社会を醸成します。
昨年は、多くの周年事業が重なる年でもあり、村としても、それらの行事を盛大に盛り上げ、村民の皆さまが集い、賑わいを感じる場を、年間を通して提供させていただきましたが、本年においては、施設の建設整備を推進し、ソフト・ハード両面での取り組みを強化する所存です。
冒頭で十干十二支の紹介をいたしましたが、脱皮を繰り返して成長する巳(蛇)は、再生を意味する吉兆でもあります。過去の失敗も新たな成長へと変える、ましてや、これからの挑戦をや、であります。失敗を厭わず、直向きにチャレンジする。そして、その夢や理想が実現していく、そんな年としていきましょう。

過疎、少子高齢化といった現下の危機を乗り越えて、活力あふれる十津川村を実現するために、全力を尽くしてまいる所存でございます。引き続き、村政の発展にお力添えいただきますよう、心よりお願い申し上げます。
最後に、村民の皆さまのご健康とご多幸を心よりお祈り申し上げ、新年のご挨拶とさせていただきます。

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