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自治体の皆さまへ

令和7年 新年のごあいさつ(2)

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奈良県十津川村

■十津川村議会議長
中嶋 大樹

新年あけましておめでとうございます。
村民の皆さまには、新春を晴々しい気持ちでお迎えのこととお喜び申し上げます。
また、日頃から村議会の取組に格段のご支援、ご協力を賜っておりますこと心よりお礼申し上げます。

昨年を振り返れば、令和6年元日の「能登半島地震」発生と衝撃的な出来事から一年が始まりました。まず、地震その後の豪雨災害によりお亡くなりになられた方々に謹んでお悔やみ申し上げますとともに、被災された全ての方々に心からお見舞い申し上げます。
能登半島は「山がちで平地に乏しい」「アクセスが限定」「過疎高齢化と点在集落」といった地域的特色があり、道路網の大規模被災による「孤立集落の多発」「避難所生活の長期化」「生活インフラの復旧長期化」といった被災の特色がありました。これに関して村の現状は能登半島と同じといえ、その対応の教訓をもとに、私たちはさまざまなことを準備する必要があります。
私たちは過去に「紀伊半島大水害」として大規模災害を経験していますが、13年以上が経過する今、当時課題となった事項をもう一度考える必要があります。
行政の対応として、通行可能道路の把握や安否確認・周知の方法、情報通信、エネルギーを含めた生活インフラの復旧や地元業者・店舗の協力依頼など災害時には特に対応が急がれるものがあり、また、広域にも通行が困難となった場合は、ヘリポートの利用や支援物資を集め分配する拠点なども考慮する必要があります。
困難は容易に想像できますが、これらを解決する具体的な施策を、日々の中で地道に実現していかなければなりません。
また、普段から私たちができることとして、家具等の置き方の工夫や10日分の食糧・水・衛生備品などの貯え、非常用持ち出しバックの準備や家族間の安否確認方法の共有、避難場所の確認、また、いざという時にこそ機能するネットワーク・地域づくりの確立があります。
災害はいつ起こるかわかりません。少し心に余裕のあるこういう時にこそ、考え準備してみてはいかがでしょうか。

さて、昨年、村は「源泉かけ流し宣言」「紀伊山地の霊場と参詣道・世界遺産登録」から20年となる記念すべき年となりました。6月と10月には盛大に花火大会が催され多くの人で賑わいました。公的な催しだけでなく、11月には企業や関係有志により、村を盛り上げるイベントも実行されました。
また、5月には旧折立中学校が解体され、今年開催の「大阪・関西万博」河瀨直美氏プロデュースパビリオン「いのちのあかし」に活用されます。12月には安全対策・観光地整備のための谷瀬の吊り橋周辺施設解体工事が完了しました。

人口減少が進む日本では、いろんな地域で地域振興策が講じられていますが、移住定住、子育て支援、住宅施策と課題は同じで、どの自治体も予算の確保や実施方法に大変苦慮しています。
村では、空き家・空き地の活用や空き家解体のための大変手厚い補助制度があり、また、賃貸住宅の建設・改修のための補助事業も実施しています。
その他にも課題は多くありますが、議会としてもこれまで通り、道路・水道の維持管理、子育て・教育・福祉支援、観光・産業支援や文化財保護に地道に協力して参りたいと思います。
将来、村の人口は確実に減っていきます。人口維持のための施策を講じるとともに、新しい考え方、特にデジタルをどう村に持ち込んでいくのかを検討する時期にきていると考えます。「人工知能」や「新しい交通手段」の情報に注視しながら、中長期的に議論していかねばと考えます。

このように、議会としても今年の干支である巳年にふさわしく、着実にものごとが進むよう、事業の展開と経済効果、インバウンドも含めた、関係人口・交流人口の増加に期待しながら、村民の皆さまの安心安全を基本として、村の資源を活用しつつ、豊かな自然や文化を大切に守っていきたいと思います。

結びに、村民の皆さまのご多幸を心よりお祈り申し上げると共に、議会活動により一層のご支援、ご協力をお願い申し上げ年頭のご挨拶とさせていただきます。

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