■十津川村で「暮らし続ける」を支える
特別養護老人ホーム 高森(たかもり)の郷(さと)
◇十津川村で安心して暮らし続けるための支援
人が年をとり老いることは自然のこと。身体が弱くなり、誰かの介護が必要になります。「高森の郷」では、住み慣れた村で家族と離れずに、安心してその人らしく暮らす支援を行っています。
「高森の郷」は、十津川村唯一の特別養護老人ホーム。認知症や障がいがあり、自宅での暮らしが難しくなった人(原則、要介護3以上)が入居できる施設です。また、ショートステイ(短期入所)が利用できるほか、デイサービスセンターを併設しており、自宅から通うデイサービス(通所介護)も利用できます。
現在、高森の郷の特別養護老人ホームの定員は39人、短期入所の定員は6人です。村内の他2か所の認知症高齢者グループホームとともに施設福祉を支えています。現時点で高森の郷の入居申込者数は十数人ですが、人口減少とともに年々減少していて、待機者数(即時に入居を希望する人)は現状数人となっています。
デイサービスは、1日あたり約15人(定員18人)が利用しています。自宅から施設までの送迎や、食事、入浴、日常動作訓練やレクリエーションなどのサービスを行っていて、利用者が可能な限り自宅で生活を送れるように支援しています。
◇新十津川町との絆から「明和会」にバトンタッチ
令和6年4月、「高森の郷」の運営母体が十津川村社会福祉協議会から、北海道新十津川町に拠点を置く「社会福祉法人明和会」へ変わりました。
介護員の不足は、全国的な課題となっています。村社会福祉協議会でも、職員不足による介護サービスへの支障を鑑みて、令和6年3月をもって指定管理を終了することになりました。
指定管理の期限が近づく中、奈良県老人福祉施設協議会などの協力のもと、さまざまな法人との協議が続きました。明和会も、新十津川町との絆から「高森の郷」と縁をもった法人のひとつです。結果的に、指定管理に向けた受託の意向をもつのは明和会のみとなり、「高森の郷」の運営が明和会へ引き継がれることに決定しました。
明和会が「高森の郷」の運営を担うようになって、間もなく一年が経とうとしています。これからの「高森の郷」について、介護リーダーの玉置さんに話を聞いてみました。
■[VOICE]
障がいがあっても、認知症になっても、施設に入っても「十津川村で普通に暮らす」
ーより良いケアを実践したい
高森の郷 介護リーダー
玉置 秀昭(たまき ひであき)さん
◇この1年で変わったこと。「ケア」の見直し
私がこの介護の仕事に就いたとき、既に全国的にはノーマライゼーション(障害のある人が障害のない人と同等に生活し活動する社会を目指す理念)や個別ケアなど、いろいろな取り組みが行われていました。高森の郷におきましても、個別ケアを目指し取り組んでいましたが、時には集団ケアになることもあり、改善の余地がありました。
明和会が運営するようになってからは、「障がいがあっても、認知症になっても十津川村で暮らす」をスローガンに、これまでのケアの根本的な見直しを始めました。米国の発達心理学者であるエリク・H・エリクソンは、人間に共通する五つの願いとして、「愛されたい」「認められたい」「褒められたい」「役に立ちたい」「自由でありたい」を挙げています。私は、これを自分なりに解釈し、「他人を愛し、他人を認め、他人を褒め、他人に活躍の場を与え、他人を束縛しない」をケアで実現していきたいと考えています。
◇主体性のあるスタッフと「その人らしく」暮らす支援
高森の郷では、お年寄りの視点で課題を浮き彫りにし、計画的に課題に向き合っています。スタッフは指示されたことをやれば良いのではなく、主体的に考え行動するように求められます。大変ですが、やりがいも感じています。
◇より良いケアを目指して「当たり前に暮らせる」施設
これからも施設利用者の皆さまが家族と交流を深め、当たり前に暮らせる施設を目指していきます。感受性と実行力を両輪に、より良いケアを実現させていきます。
「高森の郷」は、利用者様・入居者様・ご家族・地域の皆様が安心して過ごせる施設になれるように取り組んで行きます。
今後ともご理解とご協力をお願いいたします。
■「高森の郷」では、一緒に働く仲間を募集しています
・老人ホームで介護のお仕事
・デイサービスでの看護のお仕事(パート)
・夜勤専従介護職員
・管理者候補
・その他、お掃除や運転などのお仕事
未経験者も高齢者も高校生も大歓迎!
お気軽にお問い合わせください。
問合せ:特別養護老人ホーム
ショートステイ・デイサービス
高森の郷
十津川村大字猿飼308-2
【電話】0746-64-1800
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