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ふるさとの食材を給食に 吉野さくら学園の食育・農の達人

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奈良県吉野町

愛情いっぱい 地域のめぐみ
私たちが心を込めて育てた野菜を届けます。
食育と農(みのり)の達人 ―子どもたちに地元の旬の恵みを―

◆こども園から中学校までの15年間を食で支えます
吉野町教育委員会では、平成21年度に野菜の地産地消や食育を推進するために、吉野「恵味」計画を策定し、学校給食に地元の旬の野菜を使用する取組みを開始し、今年で14年になります。
偏食や不規則な食事による、生活習慣病の低年齢化が進む中、自らの食の安心・安全を確保し、健康的な生活を送るためには、自らが情報を収集し、食材を選択する知識と判断力が求められることから、この計画が策定されました。
地元産の野菜の生産を担うのが「農の達人」の竹本和郎さん(立野)と東喜彦さん(河原屋)、鍋谷礼子さん(西谷)の3人。月1回行われる、達人と栄養教諭の藤田先生、町教育委員会の担当者との会議で決まった野菜をこども園と吉野さくら学園に納入します。

・保護者に給食の様子を伝える写真には子どもたちの様子を一言書き添え、校内に掲示。
・各学年で年に1~2回ほど行う食育の授業。写真は小学3年生を対象とした「大豆はかせになろう」の授業の様子。
(本紙写真参照)

◇管理栄養士の資格も持つ栄養教諭 藤田圭乃子先生
「食」は生きる上での基本であり、全ての教育の根幹にあるのが食育。栄養や食の安全・伝統などの知識を身につけることはもちろん、感謝の気持ちや地域ごとの食文化への理解も大事にしています。安心して楽しく食事をとることができているか、毎日給食を食べる子どもたちの表情を見て、献立づくりに生かします。

◆作り手の顔が見える「野菜」
地元で作られた野菜を給食で使うことは、新鮮な野菜が手に入るだけでなく、輸送距離が短く環境面にもメリットがありますが、一番のメリットは作り手の顔が見えるという安心です。さくら学園では毎日、給食委員会の子どもたちが給食の時間に、給食の献立や達人の作った食材の紹介を放送することで、子どもたちは安心して食べることができます。また、達人は種苗会社やJAの講習・指導を受けるなどし、低農薬でおいしい野菜づくりを心がけ、成長期の子どもたちにとって安全な野菜を提供してくれています。
子どもたちが食べる野菜づくりを生きがいだと話す達人たちも高齢者。達人の後継者不足や生産に関わるコスト高が課題となっています。今後も地域の食と農業、学校が結びつき、子どもたちが大人になっても学校で食べた「温かい」給食を思い出し、日々の食生活を大切にしてほしいという思いで、吉野町の給食は毎日作られています。

◇感謝
・給食調理員さんと藤田先生が力を合わせて給食を作ります。野菜は3度洗うことが調理規定で決められています。
・献立の一例 達人が作った人参・大根・ネギの入ったあすか汁。達人の白菜・人参と吉野産のしめじのお浸し。サバの照りマヨ焼き。五條産の柿。

◆吉野さくら学園の食育の取組みandオリジナル給食メニュー
食育の日の取組みを献立のテーマを決めて実施。給食を「生きた教材」として、子どもたちの食に関する興味関心を高め、望ましい食習慣の形成につなげます。

◇吉野の特産・開校お祝い給食
・柿の葉寿司
・吉野くず入りうどん
・さくらの干菓子とさくらゼリー
柿の葉寿司を作る時に使う木箱と干菓子の木型も展示

◇世界の料理「フィンランド」
・グリラットゥロヒ(サーモンのオーブン焼き)
・シエニケイット(きのこのクリームスープ)

◇中学2年生「スポーツ栄養講座」
食とスポーツが結びついていることを知り、自分の食生活をよりよくする力を身につける。
・バランスに気を付けた朝ごはんにしよう
・疲労回復効果のある梅干しや100%オレンジジュース、豚肉。いも類でエネルギー源を多く。

◆地元野菜をご提供ください。農(みのり)の達人募集。
学校・園給食にご家庭で生産した旬の野菜を提供してくださる方を募集しています。子どもたちの心と体をはぐくむ給食づくりの一翼を担ってみませんか。詳しくは下記までお問い合わせください。

問合せ:教育委員会事務局 教育総務課
【電話】32-0190【メール】school_e@town.yoshino.lg.jp

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