■世界人権宣言75周年
今から75年前、1948年(昭和23年)12月10日、国連第3回総会において、「すべての人民とすべての国とが達成すべき共通の基準」として、「世界人権宣言」が採択されました。
第2次世界大戦では人権侵害や人権抑圧が横行し、未曽有の犠牲者を出した反省から、基本的人権尊重の原則を定めることが求められたのです。この宣言はそれ自体が法的拘束力を持つものではありませんが、初めて人権の保障を国際的にうたった画期的なもので、世界各国に強い影響を及ぼしています。
内容は前文と30の条文からなり、第1条では「すべての人間は、生まれながらにして自由であり、かつ尊厳と権利とについて平等である」とうたうなど、全ての人々が持っている市民的、政治的、経済的、社会的、文化的分野にわたる多くの権利についてうたっています。それらの権利を踏みにじる戦争は最大の人権侵害ですが、現在もなお、ウクライナなどで戦争が行われています。差別も依然としてなくなりません。
宣言が採択された12月10日は国際的に人権デーと定められており、また日本においては、12月4日から10日を人権週間としています。この機会に、世界中の誰もが基本的人権を有していること、平和に暮らす権利があることに思いを巡らし、人権を尊重するまちをつくっていきましょう。
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