毎回「薬草」に関わる内容を連載でお届けするコラムです。
■ヤドリギ
エノキやコナラ、クリ、サクラなどの樹上に生育する低木で、枝はよく分岐し、全体として球形に繁茂(はんも)します。早春に枝端に花を咲かせ、後に球形の果実を付けます。果実は半透明の粘質の液果で、甘くて美味しいので小鳥がよく食べます。その小鳥がほかの木の上でふんをしたら、ふんの中に交じった種子が木に付着し、そこに生えるという繁殖の仕方をします。
生薬名は「柳寄生(りゅうきせい)」。年中いつ採集してもよいので、採集したら乾燥して薬用に供します。全草を煎じて服用すれば、強壮、利尿剤となり、また腰痛、神経痛、解熱、産婦人病に効果があります。実をつぶさないようにさっと洗い、水気を切り、ホワイトリカーに漬けて、お酒にしておいしさを楽しみます。3~4か月ぐらいで飲めるようになります。
※当市で「薬草活用講演会」をしていただいた村上光太郎先生の連載より一部抜粋
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