[特集]患者ファーストの医療を‼

1／47

4月1日付で、県内の公立病院では唯一の女性院長として赤羽たけみ院長が就任しました。
院長としての抱負や思いについて話を聞きました。

・宇陀市立病院　院長
赤羽(あかはね)　たけみ

▽専門医・その他
医学博士
日本内科学会総合内科専門医・指導医・近畿支部評議員
日本消化器病学会専門医・指導医・財団評議員・近畿支部評議員・ネットワーク委員会委員
日本消化器内視鏡学会専門医・指導医・社団評議員・近畿支部評議員
日本肝臓学会専門医・指導医・評議員(代議員)・西部会評議員・企画広報委員・キャリア支援委員会委員
日本消化器がん検診学会総合認定医・指導医・代議員
奈良県がん予防対策推進委員会　委員
奈良県がん予防推進委員会胃がん検診部会　部会長
日本医師会認定産業医
日本医師会認定健康スポーツ医
検診マンモグラフィ読影認定医
全国自治体病院協議会中小病院委員会委員
奈良県病院協会監事
日本医療マネジメント学会奈良支部副支部長

1.消化器内科医師を目指した経緯
大学2年生の夏休みに、母が突然体調を崩し入院しました。それからほんの2か月足らずで母は胃がんのためこの世を去りました。
私は子どもの頃から漠然と内科医になりたいと思っていたのですが、この出来事は私にとって非常に大きな衝撃であり、消化器疾患の治療の進歩に関わりたいという思いを強めることになりました。

2.専門分野について
肝細胞がんの遺伝子治療が医学博士を取ったテーマであり、その流れからアメリカ国立衛生研究所に留学し、がんの研究をしてきました。診療は一般内科、専門は消化器内科で肝臓以外にも消化管、胃、食道、腸などを専門としています。
また、母のようにがんで命を落とす患者さんをできるだけ少なくするために、がん検診にも従事し、特に胃内視鏡検診に関わっています。

3.当院の取り組み
私は「患者ファースト」の医療をモットーにしてきました。宇陀市立病院の院長として、患者さんを第一に考えた医療の提供と、地域に根ざした医療の充実を図っていきます。
「地域の人に信頼され、愛される病院」として、かかりつけ医や介護施設等との連携を密にし、救急患者さんの診療にも力を入れ、迅速かつ適切な医療を提供しなければなりません。宇陀地域には医療と介護の情報連携ネットワーク「宇陀けあネット」があります。医療・介護情報を共有することで、より寄り添ったサービスを受けられます。参加登録してから情報が蓄積されていきますので、未登録の方は早めにご登録ください。
また、当院では、県内初の移動診療車を運用しています。本年6月からは診療場所に「たかぎふるさと館」を加え、巡回診療を週4回に拡充しました。ぜひご活用いただき、利便性などを実感してください。

4.最後に
私は御杖村で生まれ育ちました。地元に戻って地域に貢献できる機会を与えていただいたので、宇陀地域の方々の健康を守ることが私の使命だと思っております。

◆患者さんに聞いてみました
・中学校の恩師　日樫　宗久さん(榛原在住)

現在担当医として、赤羽院長に診察してもらっていますが、説明も丁寧で、わかりやすく安心できます。
実は、御杖中学校の教員として勤務していた時に、中学校1年生から3年生まで教えていました。中学校時代は、明るく素直で、相手の立場に立って物事を考え行動できる生徒でした。そのため周囲からの信頼も厚く、学習だけでなく、人としても素晴らしい生徒でした。
中学時代から明るく優しい生徒で、医者になった現在もそれは変わらないと思います。患者さんはもちろん周りの多くの人たちから信頼され、院長として立派にやり遂げてくれることを願っています。
教え子の活躍はほんとに嬉しく誇らしく思います。院長という立場は責任があり大変だと思いますが、基本理念にあるように患者の立場に立ち、優しさ、思いやり、温もりの心を持ち、安心できる病院にしてくれることを願っています。

■ホームページをリニューアル　市立病院
以前より見やすくなったホームページになっています。
また、サイト内検索を設けて気になるところまで直接見に行くことができます。

■市立病院2階　一般向け食堂　9月2日にいよいよオープン
給食甲子園の受賞シェフたちが、腕を振るった料理で皆さんをお待ちしています

◇市立病院基本理念
私たちは、地域住民に対する健康の保持と増進を図るため、常に変わらぬ公正な心でどれだけ患者さまの立場に立てるかを問い、優しさ・思いやり・温もりの心を持ち続け、住民に信頼される安全で質の高い全人的医療の発展に努めます。

◇行動指針
・地域医療の拠点として、唯一の公的医療機関の役割を果たす
・心の通う患者さま中心の医療を展開する
・良質で効率的な医療の供給体制を構築する
・これらを支える安定した経営基盤を確立する

問合せ：市立病院
【電話】82・0381