毎回「薬草」に関わる内容を連載でお届けするコラムです。
■キンカン
キンカンは、中国原産の植物で、1578年に李時珍によって書かれた薬草の本「本草網目」に金橘(きんきつ)として紹介された割と新しい生薬です。多くのミカン科の果実の中で、キンカンのように、果肉よりも果皮が食べられる柑橘類はあまり多くありません。
キンカンを煎じて服用すると、発汗、去痰(きょたん)、健胃剤となり、風邪やのどの痛み、ストレスによる胃痛などにも効果があるとして、利用されています。果実や葉を茶代用としても良く、果汁で湿布しても消炎効果が続きます。
キンカンは、年に3回も花をつける植物です。栽培するときは樹勢を強くするために、有機肥料などを比較的多く与えるようにしましょう。収穫は、2月ごろまでできますが、果実は霜や雪などの寒害に弱いので、色づいたら早い収穫が望まれます。
※当市で「薬草活用講演会」をしていただいた村上光太郎先生の連載より一部抜粋
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