第3回定例会が、9月4日から9月15日まで12日間の会期で開催されました。条例の一部改正、令和4年度決算、令和5年度補正予算及び人事案件等が提案され、採決の結果、全件可決・認定・同意されました。また議員発議の意見書1件が提出されましたが否決となりました。その概要を要約してお知らせします。
■提出議案とその審議内容
◆条例
▽やまぞえ未来創生計画の策定に伴う関係条例の整理に関する条例について(全会一致で可決)
山添村総合計画からやまぞえ未来創生計画への変更に伴い、関係条例の改正が必要であるため、条例の改正を行いました。
▽一般職の職員の給与に関する条例の一部改正について(全会一致で可決)
宿日直手当については、国家公務員に準拠して定めており、国家公務員の上限額にあわせるため改正を行いました。
▽山添村特定教育・保育施設及び特定地域型保育事業並びに特定子ども・子育て支援施設等の運営に関する基準を定める条例の一部改正について(全会一致で可決)
特定教育・保育施設及び特定地域型保育事業並びに特定子ども・子育て支援施設等の運営に関する基準の一部が改正されたことに伴い、国の基準との整合を保つため改正を行いました。
◆予算
▽令和5年度山添村一般会計補正予算(第4号)の専決処分の承認を求めることについて(全会一致で可決)
▽令和5年度山添村一般会計補正予算(第5号)について(全会一致で可決)
▽令和5年度山添村国民健康保険特別会計補正予算(第4号)について(全会一致で可決)
▽令和5年度山添村後期高齢者医療特別会計補正予算(第1号)について(全会一致で可決)
▽令和5年度山添村介護保険特別会計補正予算(第2号)について(全会一致で可決)
※前記補正予算4議案については、一括して審議。本紙9頁参照。
◆決算
▽令和4年度山添村一般会計歳入歳出決算の認定について(全会一致で認定)
▽令和4年度山添村国民健康保険特別会計歳入歳出決算の認定について(賛成多数で認定)
▽令和4年度山添村後期高齢者医療特別会計歳入歳出決算の認定について(賛成多数で認定)
▽令和4年度山添村簡易水道特別会計歳入歳出決算の認定について(全会一致で認定)
▽令和4年度山添村下水道事業特別会計歳入歳出決算の認定について(全会一致で認定)
▽令和4年度山添村介護保険特別会計歳入歳出決算の認定について(賛成多数で認定)
▽令和4年度山添村大和高原北部地区基幹水利施設管理特別会計歳入歳出決算の認定について(全会一致で認定)
※前記決算7議案については、一括して審議。
〔賛成・反対討論〕奥谷和夫 議員
総務費では、総務管理費でコミュニティバス運行に関する予算、特に東豊コミュニティバスは、昨年度は8千500人の利用となっており、過疎地域のコミュニティバスの成功事例となっている。この取組みを他地域のコミュニティバスの運行にも生かしていただきたい。企画費の東豊館管理運営費では、地域の若い皆さんを中心に、新たな村の拠点として活発な活動を展開されている。
民生費の社会福祉費では、引続き村単独児童医療費や次世代応援医療費助成が行われ、この分野でも県下で最も進んだ施策となっている。
衛生費では、新型コロナワクチン接種のための予防接種委託料などに支出され、住民健診充実に努力されている。
農林商工費では、持続化給付金が支出されている。新型コロナなどの下で困難な状況にある農業者や中小零細事業者の支援を行うものとして評価する。
教育費の保健体育費として学校給食費の無償化が実施されていることも村の魅力を広げるものとなっている。
一方、マイナンバーカードの推進については、問題があると考える。連日報道されているように、様々な問題が起きている。マイナンバーカードの押しつけはやめるべきだと考える。
なお、多額の余剰金については、今後村民に還元されることを求め賛成する。
続いて国民健康保険特別会計歳入歳出決算の認定について、国民健康保険は、もともと加入者の年齢層が高く、医療費が高いこと。所得水準が低いこと。などの特徴を持っている。したがって国保制度の発足当初から保険料だけでまかなう仕組みになっていない。年々国庫負担率が低下し、減らされた国庫負担分を被保険者の保険料に肩代わりさせていることが、保険料高騰の根本要因である。同時に、奈良県ではそれまで市町村単位で運営していた国保を、平成30年4月から県に一元化することになり、これまで低額であった本村の保険料が県平均に合わせるために、6年間にわたって毎年一人当たり約3千円引上げられた。以上の点から、国民健康保険特別会計決算の認定について反対する。
次に後期高齢者医療特別会計歳入歳出決算の認定について、後期高齢者医療制度は、高齢者を75歳という年齢で分け、保険料や診療内容を差別する制度であり、医療費の高騰がそのまま保険料の引上げにつながるという仕組みとなっている。
本村は、後期高齢者にかかる医療費が奈良県下で低い水準であるにもかかわらず、奈良県下全体で保険料が統一されているため、過大な住民負担となっている。
以上の理由から、後期高齢者医療特別会計決算の認定について反対する。
次に介護保険特別会計歳入歳出決算の認定について、村民の暮らしが深刻な状況の中で、高い介護保険料は村民にとって耐え難い住民負担となっている。
基金を取り崩し、村民負担の軽減を図る。また、一般会計からの繰り入れも含め、村民の負担軽減を図ることを求め、介護保険特別会計決算の認定について反対する。
〔賛成討論〕大谷敏治 議員
財政運営について、財政健全化指標の実質公債費比率は、3.8%と前年度より0.1ポイントの改善となっている。また、経常収支比率は79.1%と健全な財政運営となっている。今後も経常的経費等の節減に努め、引続き財政負担・財政構造の健全性を考慮し、慎重に対応されることをお願いする。
一般会計予算の執行に当たっては、地方財政の取り巻く厳しい環境を踏まえ、可能な限りの収入の確保と支出の抑制に努めながら、概ね予算が適正かつ効率的に執行されており大変評価し、賛成する。
次に特別会計については、国民健康保険特別会計の診療施設勘定において、9百43万2千4百56円が不足したため、翌年度歳入繰上充用金で補填したが、その他の各特別会計においては、いずれの会計においても黒字決算または収支均衡の決算となっており、円滑な運営ができたと考える。今後は、「元気で、夢や生き甲斐が持て、安心して暮らせる村づくり」をさらに進め、村民全員が安心して暮らし続けることができるよう切に要望し、賛成する。
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