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戸隠神社(とがくしじんじゃ)の湯釜(ゆがま)/牛ヶ峯岩屋桝型(うしがみねいわやますがた)

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奈良県山添村

■戸隠神社(とがくしじんじゃ)の湯釜(ゆがま)

場所:山添村大字桐山(きりやま)
年代:室町時代(1514年銘)
説明:現存する湯釡には「永正(えいしょう)十一年切山庄九頭大明神御宮(きりやまそうくずだいみょうじんおみや)」の銘が印されています。この神社は「桐山、室津、奈良市北野山町」の3地域の守り神とされていましたが、この湯釡をめぐって3地域で争いが起こり、神社は解消されてしまいました。争いの原因となった湯釡は「九頭竜(くずりゅう)の住処といわれる布目川(ぬのめがわ)の深い淵」に投げ込まれました。そして、その場所は「釡淵」と呼ばれるようになりました。銘にもある九頭大明神は水神様で、姿は蛇身(じゃしん)と信じられています。
なお、投げ込まれた湯釡は後に川から引き揚げられ、現在も戸隠神社の秋祭りで使用されています。奈良県内で2番目に古い湯釡であり、500年以上も祭祀に使用されている大変貴重な文化財です。

■牛ヶ峯岩屋桝型(うしがみねいわやますがた)

場所:山添村大字北野(きたの)
年代:室町時代
説明:布目ダムの建設工事によってなくなった「牛ヶ峯」という集落跡から山道を20分ほど登るととても大きな岩が現れます。一枚岩が自然に分裂したもので二つ(岩屋・桝型)に分かれています。
岩屋(下側の巨石)には、弘法大師(こうぼうだいし)が彫ったと言い伝えられる大日如来が線刻されています。底部から岩屋の内部に入ることができ、その中には、護摩壇(ごまだん)(祈りをささげる祭壇)が設けられています(岩屋寺)。
桝型(上側の巨石)は、切り立った断崖絶壁(だんがいぜっぺき)で、その中央付近に岩屋の大日如来を彫った際に使用した「のみ」と「つち」が収められていると伝えられています。
三重県伊賀市阿保(旧青山町(あおやまちょう))にある滝仙寺(りゅうせんじ)の縁起(えんぎ)及び『青山町史』を調査したところ、同寺の弘法大師空海(くうかい)ゆかりの宝物などが、天正10年(1582)の頃まで、この牛ヶ峯岩屋の所蔵だったと判明しました。

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