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伝統行事 勧請綱(かんじょうづな)を地域の宝に

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奈良県平群町

■勧請綱(縄)とは?
村の入口に疫病や厄災が入りこまないようにする結界として、町内の他地域でも続けられている伝統的な民族行事です。(平群町観光ホームページより)
国内でも各地に似た行事があります。装飾や形はその地域の産業や言い伝えが反映されていてそれぞれに違いますが、どれも無病息災や五穀豊穣、子孫繁栄を祈って大切に受け継がれています。

◇椣原の勧請綱
太さ30cm、長さは27m(雄綱)と規模が大きく、龍神が住むとされる竜田川に関連して龍の「足」や「ツメ」を模した部分があるのが特徴です。起源は奈良時代といわれ、地域の人々によって脈々と受け継がれてきた伝統行事です。
そんな歴史ある勧請綱も、高齢化により参加者は年々少なくなり、大きな綱を編む技術も、伝承が難しくなっていました。
地元の椣原自治会では、伝統ある行事を守りたいと、有志による「勧請綱掛け保存会」が立ち上がり、試行錯誤しながら行事を盛り上げようと奮闘しています。

◇磨いて輝くたからもの
「(他都道府県の観光地に)旅行した際に、地元の人がその自然や行事や特産品を大切にされていたんです。」
そう話してくれたのは保存会代表の山本さんです。そうして人々に大切にされ、磨き上げられたものが、観光地や特産品としてその地域の「宝」となっているように感じた、といいます。
自分が住んでいる場所でも、今あるものを大切に磨き上げれば、人々をつなぐたからものにできるのではないかと着目したのが、昔から受け継いで来た伝統行事「勧請綱」でした。

◇知ってもらうことから
椣原地区には、その自然や静かさに惹かれた若い世代の転入もあります。保存会には、自治会で班長を務めてみて初めてこの行事の存在を知った方もいて、新しい住民の方に「まず知ってもらう、来てもらう」ことを重視しておられます。
保存会の方が子どもの頃に参加して印象深かったというのが、「祝(い)おたれ」です。編み上げた綱を丸め、子どもたちの上に転がして、その成長や息災を願います。名前の由来は定かではありませんが、「祝ってやれ」の方言「イオウタレ」から来ているといいます。お子さんはぜひ体験してみてください。
さらに、来場した方には焼き芋や甘酒がふるまわれるそうです。椣原の自然に包まれながら、伝統行事に親しむのも楽しそうですね。

◇人々の交流の場に
保存会の皆さんは、このような行事が新旧住民、地域内外かかわらず、人々の交流の場になればと考えています。さらにその交流から新たな人間関係や活動が生まれたり、この活動に賛同し、一緒になって盛り上げてくれる方が出てきてくれたらと願っています。
人々の熱い想いで磨かれ、輝きを増す椣原の勧請綱掛けは1月14日(日)に開催されます。ぜひ一度足を運んでみてください。

問合せ:政策推進課

■椣原 勧請綱掛け
日時:1月14日(日)8時30分~16時頃
場所:金勝寺境内(平群町椣原53)
※駐車場はありません
内容:(やってみよう!)
・8:30~ 綱づくり、子ども火おこし体験
・11:00~ 模擬店、ふるまい
・13:00~ 綱引き、祝おたれ
・14:00~ 綱の川渡し
・15:30~ 薬師如来石仏参拝
・16:00~ とんど
※金勝寺本堂の特別拝観や、平群町観光ボランティアガイドの会によるお話もあります。
申込み:不要
「子どもたちの参加も大歓迎!」

問合せ:【電話】090-3677-6082(山本)

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