■梅毒が増えています
梅毒とは梅毒菌により引き起こされる性感染症(いわゆる性病)で主に性行為などの性的接触により、口や性器等の粘膜や皮膚から感染します。口腔性交や肛門性交でも感染することがあります。
日本での梅毒感染者数は、2012年には875人でしたが、2022年には約13,000人と10年でおよそ15倍と急増しています。梅毒に感染すると、性器や口の中に小豆から指先くらいのしこりができたり、痛み、かゆみのない発疹が手のひらや体中に広がることがあります。これらの症状は治療しなくても自然に消えることがあります。しかし治っているわけではないので感染力が持続しているのが特徴です。
治療をしないまま放置していると、数年から数十年の間に心臓や血管、脳などの複数の臓器に病変が生じ、時には死にいたることもあります。梅毒の感染は血液検査でわかりますが、潜伏期間が3~4週間あり、その間は血液検査をしても異常が出ないこともあります。治療には、ペニシリン系抗生物質を使います。早期梅毒は正しく治療を行えば比較的治りやすい病気ですので、早期発見、早期治療が重要です。また、梅毒の予防にはコンドームが有効ですが、コンドームが覆わない部分の皮膚などでも感染がおこる可能性があるため、100%安全な予防ではありません。
皮膚や粘膜に異常のある方、ご心配な方は早めにお近くの医療機関にご相談ください。
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