平群町と近畿大学は平成25年より、農学部農業生産科学科のアグリビジネス実習の授業を、町内に設置した実習圃場で行うなど、農業・食品関連分野を中心とした連携を実施しています。平群町の基幹産業である農業の6次産業化や産学官連携による特産品開発などに取り組んでおり、平群町の発展に大きく関わっています。今後も町内外に誇れるような特産品の開発を目指して近畿大学との連携に力を入れていきたいと思います。
■初企画 給食メニューの考案
町内の実習圃場では、学生が様々な野菜を栽培し、加工や販売までの流れを学習しています。今年度はその中の一つであるさつまいも(金時芋)を使用し、町内管理栄養士と連携して公立こども園、小・中学校の1月給食で提供します。さつまいもの栽培は、学生らが昨年5月に1000本もの苗を圃場に定植し、実習がある毎週金曜日に管理をしてきました。10月18日には、給食利用に向けた打合せを学生と管理栄養士、町職員で行いました。
今回、給食で提供されるさつまいもスープ「平群育ちの〝近〟時芋のスープ」を提案した農学部3年生の西田さんは、「さつまいものレシピといえばデザートが思いつきやすいですが、今回は給食提供ということで、ほかのメニューとの組み合わせも考慮しました。」と、子どもたちに食べてもらうのを楽しみにしています。
■1700人分の給食になるまで
加工する作業では、蒸し器に入れて1時間蒸し、その後アルミホイルに包んでオーブンで更に1時間焼きます。そうすると中まで熱が通りしっとり甘いさつまいもになります。そして、皮や変色した部分を取り除き、つぶしてペースト状に加工します。
加工したペーストは1kgごとに袋に分け、粗熱を取り、その日のうちに管理栄養士の方々へお届けしました。このペーストを使用して学生考案のさつまいもスープが給食で提供されます。
給食提供の様子は2月号広報にて掲載予定です。
■平群町とコラボ商品開発!
アグリビジネス実習では学生が商品開発にも取り組んでおり、これまでに、ジェラート「へぐりっこ」3種を(株)テンダーボックスと開発しました。毎年11月に開催しているオータムフェスタへぐり等で限定販売し、好評いただいています。ほかにも、(株)奈良祥樂とも連携し、芋納豆「あまいもグラッセ」等の商品を開発しました。この「あまいもグラッセ」は今回の給食提供の際に一緒に提供されます。これらは道の駅で購入できますので是非ご賞味ください。
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