■令和5年度 国民健康保険特別会計決算状況
◇国保の財政状況
国保の財源は、被保険者(世帯主)が納付する国保税や県の交付金などから成り立っています。国保税は、収入全体の約17・6%を占めており、国保運営には欠かせないものです。
令和5年度決算では、前年度繰上充用金(累積赤字分)が歳出の約1.8%を占め、4,095万円の赤字となりました。なお、単年度収支では、約1,027万円の黒字となりましたが、引き続き累積赤字が大きく、厳しい財政状況が続いています。
◇今後の国保財政
平成30年度から奈良県も保険者となり、県単位で国保を運営しています。医療費は全額県が負担し、その財源として県内市町村は県に納付金を納付しています。納付金は被保険者が納めた国民健康保険税でまかなわれます。
令和6年度からは、県内市町村で保険税率が統一されており、今後も適切な税率の設定や効率的な事業の実施などを行い、安定的な財政運営に努めていきます。
◇令和5年度決算状況
歳入:28億5,755万円
歳出:28億9,851万円
◇医療費の状況
一人あたりの医療費は、令和2年度に新型コロナウイルス感染症の影響により減少しましたが、令和3年度以降は増加傾向にあり、被保険者の高齢化や医療の高度化などにより、今後も医療費は増加していくことが予想されます。
医療費の増加の抑制のために、被保険者一人ひとりが、健康管理や適切な医療受診など自分にできることから取り組みをお願いします。
1人あたりの医療費の推移
◇国保財政の健全化に向けた取り組み(収納体制の強化)
税負担の公平性を確保するため、特別な事情もなく国保税を滞納している滞納者には、財産の差し押さえなどの滞納処分を含め、厳正に対応しています。
一方、失業、多重債務などの事情により国保税を納付することが困難な人については、生活状況などを考慮して対応しています。相談を希望する人は、国保医療課へご連絡ください。
◇医療費の負担を減らす取り組み
(1)同じ病気で、複数の医療機関を受診する「重複受診」はやめましょう。
(2)日ごろから相談できるかかりつけ医やかかりつけ薬局を持ちましょう。
(3)ジェネリック医薬品を利用しましょう。
(4)生活習慣病の予防や早期発見のため、健康診査を受けましょう。
問合せ:国保医療課
【電話】内線114
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