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≪特集≫ 七ヶ浜・プリマス教育懇談会「七ヶ浜サミット2023」(2)

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宮城県七ヶ浜町

▽子どもに対する悩み共通点多く、びっくり
髙橋:ありがとうございます。私が大切だと思っていることに夢があります。これから「夢」について話してみましょう。
では、最初の質問です。『子どもたちは夢を持っていますか。そして、子どもたちと夢について話したことはありますか』。この2つについて話し合ってみましょう。

ルイス・ピザノ:子どもたちはみんな夢を持っています。しかし、アメリカでは、親がその夢を否定してしまうことが多いというのが問題です。
本当の成功とはなんだろうか、と考えないといけない。大切なのは、それぞれの生徒の夢を認め、その夢が叶うように支えることです。大人たちはどのように子どもたちの夢を支援できるかを考える必要があります。

山村:子どもたちが夢をつかむためには、先生が「大丈夫だよ!」、「できるよ!」というように応援する空気と、子どもたちが「私はこうなりたい」と自信をもって言えるような関係をつくることが大切なのではないかと思います。

ルイス・ピザノ:日本では、高校に入学する時、工業などの高校か、普通の高校かなど、どちらかを選ばなければなりませんね。
その点、アメリカの教育制度のいい面は、子どもたちが入学後に進路を変更しても、生徒の意向に対応できるようなシステムが高校に備わっていることです。
例えば、生徒が途中でシェフになりたくなった場合、入学したその高校の中でシェフになるための専門的な授業を受けることができます。アメリカでは、進路が変わった場合、日本のように高校に入学し直して最初からやり直さずに済みます。

ケヴィン:プリマスの高校は一般の高校ですが、美容師、シェフ、保育士、自動車整備工、大工などの先生がいます。1年生の時にいろいろな職業の講座を短い期間に受けた後、進路を決めることができます。
しかし、アメリカでは、親から「大学に行かないと成功できない」「親が求めている職業に就かないといけない」「夢よりお金を稼げる仕事でないといけない」と言われ、プレッシャーを感じている子どもが多いと思います。
高校生は、大学で進路を決める時、自分のやりたいことよりも親が求める進路を優先する傾向があります。
卒業後は、その職業が自分に合わないと思いながらも就職せざるを得ず、大学のローンを返さなければならないため、その仕事に縛られている生徒も少なくありません。

須藤:日本では、技術を学ぶ高校と普通高校は別ですので、どちらかに決めたら、変更するのがとても難しいです。プリマスの高校で1年生が様々なコースを試すことができるのはすごいことです。
ケヴィンさんとルイスさんの子どもたちに対する悩みは、日本の先生方とも共通点が多く、びっくりしました。

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