◆出番ですよ~
伝えたいのは、未来
渡邊 拓弥(わたなべたくみ)さん(笹) lil357 ディレクター兼映像クリエイター
18歳頃まで菖蒲田浜で暮らしていました。20歳そこそこの青年が、東京に出て有名になって「笑っていいとも」に出てやるみたいな、大志を抱いてよそに出て行ったけれど、結局は何でもない自分に気づいて戻ってくる。七ヶ浜は帰ることができる場所。ここで良かったんだと、今は痛いほどわかります。
映像を作る世界で必ずしも資格を必要としませんが、専門の教育を受けてこなかった私の中にコンプレックスがありました。若い頃から広告のデザインなどを独学で始め、震災後は、アメリカから帰ってきた写真家と一緒に仕事をする中で、センスや技術など多くを学びました。
その後は、川崎市のプロデュース会社に誘われ、音楽のマネジメントやミュージックビデオ、ファッションブランドのPR映像などを作ってきました。
七ヶ浜に戻った6年前の2017年頃から私の映像の作風が変わり始めました。改めて今考えてみると、それまで七ヶ浜とちゃんと向き合ってこなかったなと思います。よそに出ていた時、七ヶ浜出身というと、確実に「いいところだよねぇ」と言っていただけるんです。それってよそに出ないとわからないことです。
それまでの私は、イケイケな激しい映像がかっこいいと思い、そういう映像ばかり作っていました。
しかし、七ヶ浜に帰って来ると、少し違和感を覚え始め、次第に激しいのとゆっくりな映像が半々になってきました。映像に対しての〝かっこいい”という感覚が変わってきたんです。
2018年にいただいたkhb東日本放送の「みやぎふるさとCM大賞」の大賞をはじめ、全国次世代クリエーター動画コンテストNCMC2022で最優秀作品賞の映像や昨年の七ヶ浜町の魅力発信映像は、そうした想いの中で作りました。
映像がうまい人はいくらでもいます。私は映像の技術だけでなく、撮られる側の人たちも楽しい思いをしてもらうことがいい作品づくりには大切だと思っています。もしも〝映像″そのものに心があったとしたら、その映像からもつくってくれてありがとうと思われるようになりたいと思っています。
映像を通して伝えたいのは未来です。これからの新しい七ヶ浜の良さを伝えていくことができればと思っています。
子どもたちのために、この町ってマジで面白いからね。帰って来ても面白いし、いつまででも胸を張っていられる場所、そういった面白い環境をみんなで作っていきたいですね。
・いつか自分の自由な作品、人生のどこかで映画を作ってみたいと話す渡邊拓弥さん
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▽応募方法
答え・住所・氏名を明記の上、11/20(月)まで、ハガキまたはメール、ファックスでご応募下さい。
【E-mail】kouhou@shichigahama.com
クイズの回答は町内の方に限らせていただきます。
10月号の答えは、(イ)
Q.節電をすれば、何が輝くでしょう?
(ア)地球
(イ)笑顔
(ウ)イルミネーション
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