・困っている家族を見かけたら、声をかけてあげよう。
・子ども未来課に連絡しよう
・私たちにできるやり方で支援していこう。
◆体罰等のない社会の実現を目指して
全国における児童相談所への児童虐待の相談件数は増加の一途をたどり、児童虐待による死亡事例は年間70件を超えています。単純計算すると、5日間に1人の子どもが命を落としていることになります。
宮城県中央児童相談所の令和4年度の児童虐待相談受付件数は1131件と過去最多を更新しました。
保護者が「しつけ」と称して暴力・虐待を行い、死亡に至るといった重篤な結果につながるものもあります。
このような現状を受け、2019年6月に児童福祉法等の改正法において、体罰が許されないものであることが法定化され、2020年4月1日に施行されました。法律の施行を踏まえ、子どもの権利が守られる体罰等のない社会を実現していくためには、子育て中の保護者への支援はもちろん、子育て支援に携わる多くの方が体罰等によらない子育てを応援し広げていくことが重要になります。
◆しつけと虐待の違いは?
しつけとは、子どもの人格や才能などを伸ばし、社会において自律した生活を送れるようにすることなどを目的とし、子どもが感情や行動を自分でコントロールできるように導くことです。
それに対して虐待とは、大人が感情的に子どもをコントロールするものです。
どれだけ子どものことを思っていると主張しても、子どもの身体に何らかの苦痛を引き起こし、または不快感を意図的にもたらす行為はしつけとは言いません。子どもにしつけをするときには、子どもの発達しつつある能力に合う方法で行う必要があるのです。
◆虐待が子どもに与える悪影響
虐待が子どもの成長・発達に悪影響を与えることは科学的にも明らかになっており、虐待が繰り返されると、心身にさまざまな悪影響が生じる可能性があることが報告されています。
例えば、D5.を見て育った子どもの脳を調べたところ、視覚情報の処理を行う視覚野が小さくなっていることが明らかになっています。
傷ついた脳をもつ子どもは、学習意欲の低下、無気力、非行、うつ病などが見られやすくなります。また、大人になってからも人との関係がつくれない、衝動的で感情的になりやすく、集団行動がとれないなど心や行動の面で問題を抱えやすくなってしまうのです。
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