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町長室から 郷里に響け

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宮城県丸森町

「あつい夏が再び」

まだまだ暑さが厳しい時期だが、今年の夏は本当に暑かった。全国では35度超えが何日も続く地点が続出し、時には40度を超えるところもあった。丸森町も県内一の暑さを記録した日が多かったように思う。
その暑さを吹き飛ばさんと、今年の夏は齋理幻夜をはじめ各地区で夏祭りや盆踊りが開催された。齋理幻夜は多くの来場者でにぎわい、友人や家族とのしばらくぶりの再会に話がはずみ、楽しそうにしている若者たちも多く見受けられた。また、出店は長蛇の列で、店員たちは汗をかきながら忙しそうに接客していた。その光景は、この丸森ならではの夏の祭典を皆が心から待ちわびていたように感じられ、とても嬉しかった。
そして新型コロナウイルス感染症の影響で休止していた各地区の夏祭りや盆踊りも、一部で再開され、数か所参加させていただいた。各会場とも趣向を凝らし、地域性を生かした内容で、お盆中とあって帰省されている方の姿も多く見られた。しばらくぶりの開催となったが、昔と変わらず地元の輪の中に楽しそうに入っているのが印象的だった。
さらに、盆踊りの合間に子どもたちだけのダンスが披露される地域や、櫓(やぐら)の上で後継者となる児童・生徒の太鼓や笛の演奏が行われる地域もあった。これらの行事が地域の大切な交流の場として存在し続けるため、世代を問わず一体となって盛り上げる姿は、私の心に大きく響いた。
「まちづくりは人づくり」といわれるように、地域においての自分の立場や必要性を理解し、主体的に行動する人を育てることが重要である。そういった意味では、今年の各地区の活気と、それを生み出した住民の皆さんに頼もしさを感じる。今後、少子高齢化や人口減少など、復旧・復興を成し遂げた後も多くの課題を皆さんとともに解決していかなければならない。
丸森町長 保科郷雄

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