「町の玄関口」
10月13日、丸森町シルバー人材センターと「丸森駅に花木を植える会」の皆様により、丸森駅の美化奉仕活動が行われた。シルバー人材センターの皆様は、今年の夏は特に暑かったので、町民に依頼された作業を行うのは大変だったのではないだろうか。しかしながら、双方とも健康で体の続く限りは協力したい、皆と楽しく作業したい、そんな思いで活動されている方々が多くいらっしゃることを、本当に心強く思う。
私も奉仕活動当日に御礼とご挨拶に伺ったが、現場では植木の剪定や除草など、手際よく作業が行われていた。町の玄関口である駅周辺や線路沿いを、毎年この活動で綺麗にしていただけることがありがたく、改めて、作業にあたられた皆様に心から御礼を申し上げたい。
阿武隈急行線は、国鉄丸森線開業時から数えると55年の歴史がある。この間、「おらほの鉄道」として多くの方々から愛されてきたが、時代の変遷とともに地方の人口は減少し、それに伴い、町内からの乗車人口も平成4年の385,322人が30年後の令和4年にはおよそ3分の1の136,222人になってしまった。ただ、通勤や通学などで利用している方にとっては、必要不可欠な交通手段であることに変わりないので、引き続き「乗って残そう阿武隈急行」のかけ声とともに、地域の足として歩んでいければと思う。
今までも、そして現在も、乗降客の皆さんは何を思いながらこの駅を利用したのだろうか。足早に通り抜ける人がほとんどかもしれないが、陰ながらこの玄関口を綺麗に保っている方々がいることもぜひ知っていただきたい。忙しい日々の中でも、少し立ち止まり、ゆっくりと花木を眺める時間もあってほしいものだ。
丸森町長 保科郷雄
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