■乳がん検診
同済病院院長 三浦徳之(みうらのりゆき)
乳がんは乳腺(母乳を作るところ)にできる悪性腫瘍です。日本では年間約10万人がかかり、日本人女性の9人に1人がかかるといわれています。この10年間で約2倍に増えています。
一方、死亡する人は年間約1万5千人で、10年前より約3割増えるにとどまっています。これは治療が進歩したことと、早期に見つかる例が増えたためと思われます。早期に診断されれば、決して怖い病気ではありません。
早期診断にはまず検診を受けることです。乳がん検診は40歳以上の女性が対象で、2年おきに問診とマンモグラフィー(乳腺のレントゲン)で行われます。必ず受けるようにしましょう。
また、自分自身でも見つけることが可能です。自己検診の仕方を紹介しますので、月に1回行ってください。生理のある人は生理後に行ってください。
(1)見てチェック
鏡の前で両手を下げた状態、上げた状態、凹凸やひきつれなどがないかチェックしてください。
(2)触ってチェック
あおむけになり、手の人差し指から小指まで揃えた指の腹で、手の反対側の胸を渦巻き状、縦横に動かして、しこりなどがないかチェックします。
チェックポイントに所見があれば専門医を受診してください。
<この記事についてアンケートにご協力ください。>