■「災害に備え」
9月1日は防災の日。9月は防災月間となっている。近年、毎年のように各地で自然災害が発生しており、防災の重要性が増している。
これまで台風は、西日本に上陸するのが常であったが、平成28年に東北に初上陸して以来、それが増えてきている。今年8月に発生した台風第5号もその一つで、進路を緊張の中で見守ることとなった。
町では毎年、町民を交えた総合防災訓練を行っている。今年は大内地区を会場に実施し、多くの町民に訓練に参加していただいた。訓練は大型台風による大雨を想定したもので、猛暑の中であったが、実際の避難活動から段ボールベットの組み立て、防災アプリの研修など、手際よく中身の濃い訓練となった。
また、展示ブースでは、自衛隊をはじめ、国土交通省、広域消防、町消防団や各企業団体が、各々所有している装備品や備品の展示を行い、災害発生以前から準備を整えることの重要性を参加者に確認いただいた。
訓練は災害時の対応を経験する上で有効であり、こうした訓練を通じながら、自分たちができること、集団でやらなければならないことを知り、もし災害が発生したとしても、周囲の人々と協力し合って、被害を最小限に食い止めたいものである。
先日の台風第7号が接近した際は線状降水帯発生予報もあったため、早めに自主避難所を開設した。幸いなことに大きな被害にならず安堵したところだ。結果的に避難者はなかったが、今後も機を逸することなく適切な判断と適切な情報発信に努めたい。
令和元年東日本台風災害から4年10か月。昔から「災害は忘れたころにやってくる」と言われている。今後も町民と共に防災の経験を積み重ねながら、早めの対応で町民の安全・安心を確保していきたい。
丸森町長 保科郷雄
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