高齢者を対象とした「eスポーツ」(ビデオゲームを使った対戦競技)の新たな取り組みが始まっています。
■健康づくりと社会参加のきっかけに
近年、世界中で盛り上がりを見せるeスポーツ。若い世代の楽しみとしてだけでなく、高齢者の健康増進や、デジタル機器に触れる機会の創出に向けた活用にも期待されています。
市では、令和4年4月にNTT東日本、東北福祉大学、仙台eスポーツ協会と連携協定を締結。eスポーツを活用した高齢者のフレイル(加齢に伴い筋力や認知機能、社会とのつながりが低下した状態)予防や、デジタルディバイド(情報格差)の解消に向け、実証実験を行いました。実験では、60~90代の方々に老人福祉センターでeスポーツを継続的に体験してもらい、認知機能検査や体力測定を実施。検証の結果、複数の物事を注意しながら同時に行う機能が向上したほか、外出機会や他者との交流の増加も確認できました。さらには、デジタル機器への苦手意識も軽減するなど、さまざまな面で効果が見られました。
高齢者の生きがいと健康づくりを後押しするeスポーツ。本年度は、2カ所の老人福祉センターでeスポーツ教室を開催していますので、ぜひ参加してみませんか。
■潜入 eスポーツ教室
7月7日に台原老人福祉センターで開催した教室の模様をご紹介します。
eスポーツは、激しく体を動かさずにできるので、高齢の方でも気軽に楽しめます。普段は誰かと勝負する機会が無いので新鮮で刺激的。何度も挑戦するうちに得点が上がって、成長を実感できるのも魅力の一つです。
外に出るきっかけにもなり、みんなと顔を合わせてお話しする機会も増えました。初めての方でも、一から丁寧に教えてもらえるので、安心して参加することができますよ。
◆参加者のこえ 昨年度の実証実験から参加されている3人の方に、お話を伺いました
○白熱のレーシング対決!
ハンドルとアクセルを使った簡単な操作により、参加者同士でタイムを競い合いました。「もう1回やりたい!」と、すてきな笑顔を見せていました♪
○リズムに合わせて
音に合わせ太鼓を叩くゲーム。初めは苦戦するも、こつをつかむと得点がぐんぐん伸びる方も。トレーニングマットの上で行うので無意識に足腰の筋力も強化!?
○デジタル機器に触れる
教室終了後のアンケートは、スマートフォンやタブレット端末を使って提出。スタッフのサポートを受けながら、皆さんしっかりと使いこなしていました
[eスポーツ教室開催情報]
対象:市内にお住まいかお勤めの60歳以上の方申電話または直接希望する老人福祉センターへ
10月以降の開催予定については、今後市政だよりでお知らせします
問合せ:高齢企画課
【電話】214・8167【FAX】214・8191
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