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自治体の皆さまへ

古今東西 ぐん(郡)ぐん(郡)行きます! 第51回

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宮城県仙台市 クリエイティブ・コモンズ

■第51回 折立素敵物語実行委員会編
折立地区で地域活性化に取り組む「折立素敵(すてき)物語実行委員会」などの皆さんにお話を伺いました。

○世代を超えた交流の場
毎年12月に折立公園で開催される「ライトアートin折立」をご存じですか。令和元年に始まったイルミネーションイベントで、その開催の中心となっているのが「折立素敵物語実行委員会」の皆さんです。実行委員長の岩松健雄さんは「地域の方々に折立に愛着を持ってもらおうと、平成28年度に住民有志で実行委員会を発足させました。当初は、小学校で出前授業を行い、地域の歴史や魅力を伝えていましたが『光を使ったイベントで折立をにぎやかなまちにしたい』という子どもたちからの提案で、ライトアートを始めました」と教えてくれます。
元々折立地区には、地域の運動会等はあったものの、誰もが気軽に参加できる行事がなかったそう。副実行委員長の向井光明さんは「ライトアートは世代を超えて参加できるイベント。折立の冬の風物詩になってきています」と話します。実行委員会とともにイベントに携わる折立市民センターの小原純館長も「自分たちの地域を自分たちで盛り上げようとする気持ちが、ライトアートに表れています」と続けます。
子どもたちの素晴らしいアイデアを大人が実現する、まさに地域一丸となって活性化に取り組んでいるのですね。

○思い込めて照らすピカボード
ライトアートでは、地域の子どもたちが絵付けしたペットボトルランタンや、発泡スチロールにLED電球を配置して作る電光板「ピカボード」が会場を彩ります。ピカボードの発明者で、製作をサポートする尚絅学院大学名誉教授の阿留多伎眞人(あるたきまこと)さんは「ピカボードをきっかけに、人と人とのつながりが広がってきてうれしい。住民同士の関係性が良くなることで、地域として、まちづくりへの意識が高まっていくと思います」と話します。
この日は、折立小学校6年生によるピカボードの製作の様子を見学。熱心に取り組む姿からは、イベントを成功させたいという気持ちがひしひしと伝わりました。大友雄一郎校長は「子どもたちは、自分たちの提案がまちの幸せにつながることを体感していて、主体的にイベントに関わっています。将来的にもこの地域を盛り上げてくれると感じています」と力強く話してくれました。
「来年は何をプラスしようか考えるのが楽しい」という岩松実行委員長の言葉にうなずく皆さん。副実行委員長の吉田隆(たかし)さんは「将来どう発展させていくかが課題。あらゆる世代を巻き込み、折立自慢のイベントとして成長させていきたい」と意気込みを語ります。ライトアートを、そして地域をより良くしようとする皆さんの姿勢に、折立への深い愛情を感じました。

○未来へつなぐ、折立の輪
地域のつながりが希薄化していると言われる中、コロナ禍(か)を乗り越え、折立のために継続的に活動されている皆さん。世代間の交流は、にぎわいをもたらすだけでなく、顔の見える関係性が構築され、災害時などにも助け合える安心なまちづくりにもつながります。これからも「素敵」な折立であり続けることを期待しています。

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