郡市長がさまざまな現場を訪問し市民の皆さまの活動の様子などをお伝えします
■第61回 パリ訪問編
9月に行われたOECDの国際会議に出席するため、フランスのパリを訪問しました。今回は、会議やパリでの視察の模様をお伝えします。
○スマートシティ推進の一翼に
9月17日、パリで開催された「第4回OECDスマートシティと包摂的成長に関する円卓会議」に出席しました。この会議は、経済協力開発機構(OECD)が、スマートシティに関する世界共通の課題と取り組みについて議論し、国際的な知見を深めるために開催しているもの。今回、本市が取り組んできた、産学官によるスマートシティ実現に向けた取り組みが評価され、講演者としてお招きいただきました。
会議では、「あらゆる規模の都市におけるスマートシティの形成」をテーマに、都市の規模によって生じているデジタル格差の解消に向けた議論を行いました。その中で基調講演の時間をいただき、私から本市の事例として、オンライン診療や最先端のテクノロジーを活用した災害対策など、産学官が連携した取り組みについて紹介。参加者からは、国・企業との連携や防災への取り組みについて質問や意見があり、関心の高さがうかがえました。
デジタル技術の活用は、公共サービスの利便性向上や、誰もが住みやすいまちづくりに不可欠なもの。本市の取り組みが、世界におけるスマートシティ推進に貢献できれば光栄です。
○最先端のスタートアップ支援
OECDの会議の前日、パリにある世界最大級のスタートアップ拠点「STATION(ステーション) F」を視察しました。STATION Fには1000社を超えるスタートアップが入居しており、そのスケールの大きさに驚きました。ここで同じ分野のスタートアップ同士が一緒に企画に取り組んで、最終的に1つの企業に合流した事例もあるそうで、互いに高め合い、チャレンジできる環境が素晴らしいと感じました。
また、盛岡発のスタートアップで、福祉・アート分野で急成長している株式会社ヘラルボニーが9月よりSTATION Fに拠点を構えたとのことで、代表取締役の松田崇弥(たかや)さんをはじめとする皆さんに、現状や今後の事業展開などについてお話を聞かせていただきました。同社には本市のダイバーシティ推進会議にもご協力いただいており、今後もまちの発展に向けてさまざまな面で力を合わせていければと考えています。
視察や会談を通して、世界のスタートアップの現状を肌で感じました。本市では、スタートアップが連続的に生み出される仕組み「スタートアップ・エコシステム」の形成を進めており、その動きをさらに発展させるためのヒントとなりました。
○世界に選ばれる都市へ
滞在中はこのほかにも、環境配慮地区であるクリシー・バティニョール地区などを視察し、多くの先進的な取り組みに触れることができました。
今回得られた国際的な知見を市政運営に生かしていくとともに、今後も本市の魅力や取り組みを積極的に発信し、国際的な存在感を高めながら、仙台が「世界に選ばれる都市」となるよう力を尽くしてまいります。
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