市内の知られざるスポットを調査してきました
■日時計が教えてくれるもの
今年は、地球が太陽の周りを回る周期によって生じる季節と暦のずれを補正する「うるう年」。そこで今月は、「時と天体」にまつわるものとして「日時計」があるスポットをご紹介。どうやら日時計で知ることができるのは、時だけではないようです。
○精密さが美しい 市制100周年記念時計
人類最古の時計は、地面に棒を立て、その影の長さや位置で時を知る日時計だったといわれています。台原森林公園内に設置されているのは、三角形の指針(ノモン)の影が落ちる下の文字盤で時刻を読み取る水平型の日時計。平成元年に、本市の市制100周年と政令指定都市への移行を記念して、民間団体より寄贈されました。
時刻の正確さもさることながら、方角やその先にある都市、山岳の名称等が刻まれた文字盤など、細部まで作り込まれているのが特徴です。ぜひ、晴れた日に立ち寄って、じっくりとご覧になってみてください。
・ノモンの先端の地球儀では、日時計を見ているその時刻に、太陽が地球をどう照らしているかが分かります
○緑の復興の志をたたえる日時計
西公園の旧・仙台市天文台の跡地にたたずむこの日時計は、昭和49年に設置されました。日時計の裏側の碑(いしぶみ)には、戦後荒廃した仙台の街に緑を呼び戻そうと、西公園や仙台城跡一帯に植える桜の樹(き)約300本を個人が市に寄贈したこと、その功績をたたえ、地元の有志で日時計を設置したことが記されています。
いまや、春には多くの人々が西公園の桜の下に集う姿が見られます。時も、人の思いも形のないものですが、仙台のまちを思うその志は、重ねていく時とともに未来へ引き継がれてほしい…。日時計には、そんな願いが込められているのかもしれません。
・十字のシンプルな構造が特徴。日時計であることを知らなかった方も多いのでは?
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