■事故への備えを万全に
通勤や通学、買い物やサイクリングなど、世代を問わず日常的に利用されている自転車。気軽に利用できる移動手段として大変便利ですが、交通事故の被害者にも加害者にもなる可能性があり、死亡事故につながるケースもあります。
令和5年中に宮城県内で発生した自転車事故は577件。そのうち、7割近くに当たる390件が仙台市内で発生しています。
市では、自転車の安全な利用を促進するため、平成31年に「仙台市自転車の安全利用に関する条例」を施行。市内で自転車を利用する全ての人が守るべき項目を定めています。事故に遭わないよう、基本的な交通ルールを守ることはもちろん、万が一のときに備えてヘルメットを着用することや、自転車損害賠償保険等へ加入することが必要です。
ルールを守り、事故に備えることが命を守ることにつながります。備えが万全か改めて確認し、安全に自転車を利用しましょう。
■義務 自転車損害賠償保険等への加入
条例では、「自転車損害賠償保険等」への加入が義務化されています。自転車損害賠償保険等とは、自転車事故によって相手にけがをさせてしまった場合に、その損害賠償を行うための保険や共済のこと。
自転車事故で相手を死傷させた場合、高額の損害賠償が請求される場合があり、約9,500万円の支払いを命じられた判例もあります。万が一のときに備え、必ず保険に加入しましょう。
保険にはいろいろな種類があります。保険料や補償額も違うので、自分のライフスタイルに合わせて保険を選びましょう。
■努力義務 ヘルメットの着用
警察庁が公表しているデータによると、自転車に乗車中の交通事故で亡くなった方の約5割が、頭部に致命傷を負っています。また、ヘルメットを着用していなかった方の致死率※は、着用していた方に比べて約1.9倍高くなっています(下図参照)。
(図)ヘルメット着用状況別の致死率比較(令和元年~5年合計)
※致死率…死傷者数に占める死者数の割合
条例では、自転車を利用する人は「ヘルメットを着用するよう努めなければならない」と定めており、令和5年4月1日からは道路交通法でも努力義務化されました。大切な命を守るため、ヘルメットをかぶって自転車を運転しましょう。
ヘルメットは軽量のものも多く、デザインもさまざま。好みのものが見つかれば、身に着けるのが楽しくなるかもしれません。
問合せ:自転車交通安全課
【電話】214・1075【FAX】214・1091
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