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町長コラム ベア・パル

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宮城県利府町

■かけがえのない町

―かけがえのない車をめざせ―戦後の復興を支えた白洲次郎(しらすじろう)氏がトヨタ自動車でソアラの開発を担当していた岡田稔弘(おかだとしひろ)氏に送った言葉です。2代目ソアラの開発に彼のアドバイスが生かされ、機能、性能、技術どれをとってもそれまで後塵(こうじん)を拝していた欧州車に引けを取らない名車が開発されました。
今年の利府の11月はモビリティ(※)に関して大きな動きが開始される月です。多くの課題が指摘されていた公共交通。その補完を目途として「利府町版mobi」の実証実験がスタートします。以前のコラムでも言及しましたが、町民の足回りの課題を解決させるためには大胆な試みに取り組むべく「呼べば来る、エリア定額乗り放題」「バスでもないタクシーでもない「ちょいのり」「相乗りで利用する交通サービス」と様々な呼び名のあるコミュニティ・モビリティを導入いたします。
半径2キロ以内で自転車やマイカーに代わり「ラストワンマイル(※)」を解決してくれる移動サービスです。是非ご理解いただきたいのは、今回は実証実験であるということ。このシステムを多くの町民にご利用いただき、そこから得られるご意見、改善点などが大きなデータとなり、それらを町の公共交通に反映させることでよりよい交通サービスを目指していく。このシステムの入り口となりますのはスマートフォンでのアプリ登録でありますから、是非苦手意識をかなぐり捨てて(スマホ教室も各地区で開催いたします)mobiに参画していただきたいと思います。皆様のご意見、ご感想を参考に改善できる点をよく見極めたうえで本格導入となります。もちろん、町民意見の大勢が「必要なし」となれば、それ以上の取り組みはいたしませんのでご安心していただければと思います。
自動車は人々の生き方、移動手段の在り方を変える存在になり、今やコミュニティ維持になくてはならないものに発展しました。自動車が大衆社会に浸透し始めた際に「走る棺桶」と言われた時代から隔世(かくせい)の感があります。先行して9月から「ラストワンマイル」解消等の目的で電動キックボードの実証実験が浜田地区で始まっています。モビリティのあらゆる可能性を引き出し「かけがえのない町」を作って参りたいと思います。

※モビリティ…移動性や流動性を意味し、特に人の移動やモノの輸送などを指すことが多い。
※ラストワンマイル…最終拠点(駅やバス停など)から目的地までの最後の区間。

利府町長 熊谷 大(ゆたか)

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