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町長コラム ベア・パル

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宮城県利府町

■石が流れて木の葉が沈む

先日、男女共同参画推進会議をした際に有意義なディスカッションができました。男性の家事について、子育て支援について、家庭内の役割について、前段に子ども子育て会議があって、昨年始めた児童クラブの土曜日の利用率が、開所前のヒヤリングと反比例して低い事が話題になり、使い勝手の良し悪し、予約の時期など改善策を話していた事もあり、議論は沸き立つように出て来ました。
昨今の女性を取り巻く状況は厳しさを増し、コロナ禍もあってか、様々なアンケート結果からも「一人の時間」を欲している事が見て取れます。一人の時間を確保して、気持ちの整理、自分を取り戻す事、心身に余裕をもたらす事が重要。おひとり様の時間を獲得する際、家事の分担やら子育ての参画やら、社会的公助の議論が出て来て、男女参画推進の意義がどのようにプロデュースされるべきか、いろいろと経験談や実践例が出されました。
このブレストの中から具体的な政策実践も可能かな、というものもありました。高度経済成長時の三種の神器といえば、クーラー、カー、カラーテレビの3Cでしたが、現代に例えれば、食洗機、ルンバ、(洗濯)乾燥機でしょうか。いずれも「一人時間」を確保するには良い道具となる事から「男女参画推進補助金」なるものを省エネ家電買替促進に続く政策として考えられなくもない、ですね。
また社会から一線を退いた男性が家に引きこもりがちになり、配偶者殿の「外交」の足を引っ張っているというのは周知の事。男性が「濡れ落ち葉」などと不名誉な称号を回避するためにも、むしろ家庭に鎮座することをポジティブに捉えるために「家事ヤロウ」講習を設けて、アイロンの掛け方、洗濯物のたたみ方・しまい方、簡易な家政を実地で伝える講座があるといいかもしれない。一時期「男子厨房に立つ」が旋風したように、風を巻き起こせないか、その際の、高級食材を買い込む弊害、片付けはないがしろ、といった反省点も踏まえながら、の講習会ができれば興味深いのではないでしょうか。
退職を機に妻は外で外交を担い、夫は内で家政を担う。これぞまさに主客転倒ならぬ主客交代の術として利府町から発信させる。スローガンは「亭主元気で留守がいい」ならぬ「女房元気な留守はいい」はいかがでしょうか。

利府町長 熊谷 大(ゆたか)

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