■風あざみ
タレントの向井亜紀(むかいあき)さんと出会ったのは小泉進次郎(こいずみしんじろう)代議士が始めたTEAM-11(被災地訪問事業)で岩手県の被災地に足を運んだ時でした。TEAM-11は東日本大震災を受けて、自民党青年局(45歳以下の若手政治家)が毎月11日に岩手、宮城、福島の被災エリアを訪問し、各地のニーズ、課題、困りごとをきめ細やかに被災者からヒヤリングし、国会、行政につなぎ、一日も早い復旧復興を促す事業で、それは今でも継続されています。
巡り巡って震災から13年を経た今年、向井さんと髙田延彦(たかだのぶひこ)さんが11月10日に高田道場主催で子どもたち向けの体育教室を開いてくださる運びとなりました。合縁奇縁とはよく言ったもので、この催しのきっかけとなったのは、訪問の折、マネージャーの方が飛行機で岩手に向かう際、小泉代議士と前後ろの席だったことに由来します。
また、11月10日はスポーツの町・利府らしい日になります。毎年大きな話題を呼んでいるTGRラリーチャレンジを招へいするきっかけとなった利府ラリー大会、そして昨年宮城県で初開催となったスポーツ流鏑馬大会が並行して行われます。いずれのイベントも「見る人」「する人」「支える人」が連携し、スポーツを通したコミュニティを形成しています。競技を開催するために組織された協議会や運営委員会、実働部隊として現場で汗を流す人々、そしてプレイヤーとして活動する競技者たち。それぞれの役割で楽しみ、喜び、達成感を味わっていただきたいと思います。
時折、質問されることですが、こんな大きなイベントを開催する予算があればほかの福祉分野に使ってほしい、と。利府町の福祉分野の全体の予算に占める割合は35.3%で、他自治体(松島町33.3%、七ヶ浜町33.9%)と比較して見劣りすることはありません。これはますます充実させていきたいと思います。ひるがえって、イベント関係の支出は、町の予算をほとんど頼りにしていません。それぞれトヨタ自動車さんと連携したり、高田道場さんのご厚意であったり、ふるさと応援寄付金、国からの補助金を充てていますので、大変コスパの良いイベントで町の賑わいを創り出しています。
あれほど暑かった夏も、過ぎ去れば懐かしいものかもしれません。霜月は冬の始まりでもありますが、寒さを吹き飛ばす「スポーツの11月」をそれぞれの楽しみ方で味わってみてはいかがでしょうか。
利府町長 熊谷 大(ゆたか)
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